

パソコンの世帯普及率が70%を超え、ユーザーの裾野が大きく広がっている今、PCメーカーにとってサポート・サービスの充実は、さらなる顧客満足度向上を目指すうえでますます重要なテーマになりつつある。このサポート・サービスについて、24時間365日の電話サポートを提供するなど、常に業界をリードしているのが富士通である。では、同社では今、そのさらなる進化に向けてどのようなことを考えているのか? 同社でサポート・サービスを担当する、パーソナルビジネス本部 コンタクトセンター統括部 兼 Web販売統括部 統括部長の寺師和久氏に話を聞いた。
富士通
パーソナルビジネス本部
コンタクトセンター統括部 兼
Web販売統括部
統括部長
寺師和久氏
富士通のサポートの最大の特徴は、電話での「24時間即答サポート」にある。同社製パソコンのユーザーに対し、24時間365日、使い方や修理の相談に乗る。
「確かにコストはかかります。しかし、富士通の『お客様の“困った”を迅速に解決する』というサポートポリシーを具現化するには、これはやるしかない。できないというのはメーカー起点の考え方。当社は常にお客様起点で考えています」と寺師氏は語る。
パソコンに装備されたサポートボタン
Windows起動時にボタンを押すとユーザー自身によるトラブル解決をサポートする「FMVサポートナビ」が起動する。マニュアル、サポートツール、サポート情報を集約したナビゲーションソフトだ
富士通のパソコンのユーザー層は幅広い。なかでも50代以上のユーザーが約半数を占めており、また初心者・初級者の割合も50%以上だ。オールラウンドで、かつきめの細かいサポート・サービスを提供し、どの層のユーザーにも満足してもらわなくてはならないという使命を持つ。このため富士通では、「24時間即答サポート」のみならず、Webやマニュアル、さらには製品に搭載されているソフトウエアを含め、あらゆる角度からユーザーを支援する体制を整えている。キーボード上部にある「サポートボタン※」を押すことでナビゲーションソフトが立ち上がり、トラブル解決を手伝ってくれるといったことはその一例だ。
※ DESKPOWERシリーズ全機種及び、BIBLOのNF、MG、LOOX Rシリーズのみ。
これまでも高品質のサポート・サービスを提供してきた富士通だが、そこに踏みとどまっているつもりは毛頭ない。従来の取り組みに加え、さらに一歩進んだサポート・サービスを構想中だ。これについて寺師氏はこう語る。
「これまでのサポートは、お客様のパソコンに何かトラブルが起きた際にその解決を支援することが主でした。それに対し、今後は『お客様が豊かなパソコンライフを送れるようにするために何ができるか』を考えることにより力を入れたい。トラブルシューティングから、本当の意味でのサポートを目指すということですね」
こうした取り組みの好例が「Azbyメールセミナー」だ。これは富士通のパソコンを購入したユーザーが無料で受講できるメールセミナー。Word・Excelの使い方やインターネット検索術といったパソコンの操作に関するものから、俳句や水彩画、株といった趣味・実用にまつわるものまで幅広い講座が用意されており、終えると修了証も発行される。講座を受講したユーザーについては「こうした分野に興味を持っている」ということが分かるため、「次はこんなセミナーはどうですか?」とメールでレコメンドする。すると実際に多くの人が続けて受講するという。
「このように、一人ひとりのお客様に合わせた情報の配信と、さらにそれを楽しむ“場”の提供を進めています。今後は、Webサイト上でのお客様の行動やアクセス状況などを踏まえたご提案に取り組んでいきたいと考えています」と寺師氏。こうした取り組みにより、パソコンの新たな楽しみを発見してもらい、ユーザーのパソコンライフをより充実したものにする。これからの富士通のサポートが狙うのはまさにそこなのだ。
一方で、今回のサポートシステムの刷新では、購入相談から技術相談、修理、リサイクルに至るまで、ユーザーから相談を受けたあらゆる情報を一元管理し、データベース上の1枚の画面(伝票)に集約できるようにもなった。
「伝票は要するに病院のカルテのようなものですね。これによりサポートにあたる誰もがお客様の状況を的確に把握し、より迅速かつスムーズな対応が可能になります。これも『お客様一人ひとりに合わせた個別の対応を強化する』という考えに基づきます」
こうした富士通のサポートから受けるイメージは、“ホテルのコンシェルジュ”だ。単に「困った」を解決してくれるだけでなく、そこから一歩進んだサービスを提供してくれるという意味だ。
「我々が目指すのはまさにそこなのです。お客様からの富士通のサポートに対する期待値はそもそも非常に高い。単に『電話がつながりやすい』だけでは、当たり前でしょ、となってしまう。そうしたことをクリアした上で、『ここまでやってくれるの?』と期待を上回ることで、初めて“感動”していただける。『トラブルシューティングだけに留まらず、お客様のより豊かなパソコンライフを支援する』。この取り組みを続けることで、必ずやお客様に“感動”を味わっていただけるようになると思っています」(寺師氏)。
















