突然の停電からパソコン、そしてハードディスクドライブ(HDD)に保存されているデータを守る手段として、「無停電電源装置」(UPS)という機器への注目が高まっている。震災前に比べると、家電量販店での売り場も大きくなっているため、「これは、どういった機器なのだろう……」と思った人もいるだろう。
いったいUPSとは、どういったものなのか。どうやって使うものなのか。また実際に購入する際には、どういった点に注意すればよいのか。順に見ていこう。
まずは、UPSを必要とするパソコン環境から説明する。突然、停電になったら、パソコンはどうなってしまうのか。停電後の状況は、利用しているのがノートパソコンか、デスクトップパソコンかで変わる(図1)。理由はバッテリーの有無だ。ノートパソコンには、バッテリーが内蔵されている。ノートパソコンであれば、万が一、停電になっても内蔵バッテリーから電力の供給を受けて、バッテリーが切れるまで動作を続けられる。
もしバッテリーを使い果たしてしまっても、Windows標準の電源管理機能によってスリープ(Windows XPの場合はスタンバイと呼ぶ)、休止状態へと移行されるので安心だ。電力が回復してからパソコンを再開すると、電源が切れたときの作業画面が表示される。
一方、デスクトップパソコンはどうか。こちらは停電による影響が非常に大きい。かつてはバッテリーを内蔵した液晶一体型デスクトップもあったが、今はバッテリーを内蔵しているモデルはない。このため停電になると、パソコンの電源も同時に切れ、強制的に終了してしまう。当然だが、急にパソコンの電源が切れると、保存していない作業中のファイルは消えてしまうし、場合によっては故障などの不具合が発生することも考えられる。極力避けたい事態だ。
パソコンの周辺機器にも影響がある。電源コンセントにつないで利用するタイプの外付けのHDDも、停電と同時に停止する。もし停電になったとき、パソコンからそうした外付けHDDへデータをコピーしていたら、データが壊れてしまい、保存されない可能性がある。
こうしたデスクトップパソコンや周辺機器の弱点、停電時に機能を停止してしまう点を補うのが「無停電電源装置(UPS)」だ。難しそうな名前が付けられているが、要はバッテリーを内蔵した電源タップである。停電になり、電源コンセントから電力が供給されなくなると、UPSの内蔵バッテリーから接続したパソコンや周辺機器へと電力が供給される(図2)。利用者は、UPSの内蔵バッテリーが切れる前にデータを保存、または付属ソフトで自動的にパソコンの電源を切ることにより、パソコンやデータを守れるのだ。
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