グーグルやユーチューブがIE6のサポートを打ち切り
今年3月、アメリカのコロラド州でインターネット・エクスプローラー6(IE6)を弔う“葬儀”がしめやかに執り行われた。葬儀はウェブデザイン会社が主催し、棺が用意されるほど本格的なもの。驚くことに、“生みの親”であるマイクロソフトのIE開発チームから、献花も届いた。IE6はシェアが18%の“現役”のブラウザー[注]。ユーザーには寝耳に水の話だろう。
実はこれまでにも、ネット上ではウェブデザイナーを中心に「IE6撲滅運動」が展開されてきた。この1月には世界最大の検索サイトを運営するGoogle(グーグル)がIE6のサポート終了を発表。実際に、検索サイトと動画投稿サイト「You Tube(ユーチューブ)」において、3月13日でサポートを打ち切った。IE6でユーチューブにアクセスすると、サポート終了の警告画面が現れる(図1)。今後は、視聴はできるものの新機能を利用できない可能性があるという。年内には、Gメールやグーグルカレンダーが順次サポートを終了する予定だ。
なぜ、IE6のサポート終了という流れが進んでいるのだろうか。一番の理由は、IE6が最新のウェブ標準機能をサポートしていないという点だ。このため、IE8やファイアーフォックスなど最新のブラウザーで正常に表示できるウェブページでも、IE6では正しく表示できない。最新のブラウザーで見たときと同じ見た目のサイトを作るには、ウェブデザイナーはあの手この手の“作り込み”が必要になる。IE6は、デザイナー泣かせのブラウザーなのだ。
ユーザーから見ても、使い続けるメリットはほとんどなくなっている。IE6はXPと同じ2001年に登場し、今年で9年目の古いブラウザー。最新版と比べて起動時間やウェブページの表示速度は遅い。最新ブラウザーのほとんどが備えるフィッシング詐欺対策機能や、1つのウインドウで複数のウェブページを表示できる「タブブラウズ」機能も使えない。時代遅れの感は否めない。
開発元のマイクロソフトも、葬儀に献花を贈ったことからIE6を終わらせたいというのが本音だろう。今後、続々とサービスを終了するサイトが増えることが予想されるので、ユーザーは最新ブラウザーへの乗り換えを急ごう(図2)。
[注]2010年3月の世界シェア。米調査会社Net Applications調べ
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