有望市場の覇権争いで3強が激突
新しい携帯電話の形、アップルの「iPhone」の人気を追い風に、スマートフォン市場がにぎやかになってきた。マイクロソフトとグーグルが新製品を投入。先行するiPhoneの良さを取り入れ、機種の選択肢を増やすことで巻き返しを始めた。
スマートフォンとは、携帯電話とパソコン双方の魅力を取り入れた通信端末だ(図1)。iPhoneを中心に、タッチパネルを備え、直感的に操作できる端末が人気を集めている。特徴はOSを搭載し、アップグレードすれば機能拡張ができること。そして、ソフトが豊富に用意されていることだ。
マイクロソフトは2009年11月に、新OS「Windows Mobile 6.5」を国内で発表。搭載する端末を「Windows phone」と称した。Windows Mobileは元々、オフィス文書の閲覧や編集ができるのが魅力だが、最新版ではアイコン表示が大きくなり、iPhoneと同様に指で操作しやすくなった。新版OSに合わせて、NTTドコモなどが新機種を4製品投入している。
対するグーグルは独自に携帯端末用の「アンドロイド」OSを開発。グーグルが提供する「Gmail」や「カレンダー」などのインターネットサービスの使い勝手が良いことを売り物にしている。国内では、続々と新機種が登場。ハードウェアのラインアップを拡充している。米国では2010年1月5日に、グーグルが自ら新OS「アンドロイド2.1」を搭載したスマートフォン「Nexus One」を発表。米国を含めた4カ国で販売を開始した。
一方でiPhoneヒットの背景には、アップルのソフト配信サイト「App Store」の成功がある。iPhone用ソフトをApp Storeからのみ配信・入手できる環境を作った。世界中の開発者が配信しているソフトの本数は、10万本を超えたという。
マイクロソフトとグーグルは、ソフト配信でも、てこ入れを始めた。2009年秋からソフトの配信サイトを本格的に開始したのだ(図2)[注]。マイクロソフトとグーグルのサイトから入手できるソフトの本数はまだ少ないが、明らかに使いやすくなった。スマートフォンの魅力はソフト次第で大きく変わる。優良なソフトが増えてくれば、iPhoneの独占をひっくり返すことも夢ではない。
[注]マイクロソフトは「Windows Marketplace for Mobile」を新OS「Windows Mobile 6.5」の発表と共に公開。グーグルは「Android Market」を2008年10月から開始。2009年10月末から国内の有料ソフトの販売が解禁された
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