2010年に著作権法が改正
2010年1月1日、改正著作権法が施行され、違法コンテンツ対策が大幅に強化される。この中でパソコンユーザーなら知っておくべき項目が、「ダウンロード(複製)の違法化」だ。
これは、著作権を侵害しているネット上の音楽、動画などのファイルを、著作権を侵害していると知りながらダウンロード(複製)する行為を違法とするもの(著作権法第30条の改正)。これまでは、“私的利用”ならば違法ではなかった(図1、図2)。
法律改正の背景には、違法な音楽配信が横行し、正規の音楽配信サービスを阻害していることがあった。携帯電話向けの着うた/着うたフルについては、正規の音楽配信サービスの配信曲数が3億2500万曲なのに対して違法配信によるダウンロードが4億700万曲と、違法配信が正規配信を上回っている[注1]。パソコン向けでも、Winnyなどのファイル交換ソフトを使った音楽データのダウンロードが正規ビジネスの10倍以上に膨らんでいた[注2]。
これまでも、違法なコンテンツを配信(アップロード)する行為を違法とするなど対策を強化してきたが、配信への対処だけでは限界と判断、ダウンロードの違法化に踏み切ったわけだ。
ただし、改正著作権法では、同条項に違反した場合の罰則規定は設けていない。個人が私的使用する範囲では罰則を科すほどの違法性はないという判断だ。つまり、「利用者の意識を高める」のが主な目的なのだ。改正案の付帯決議には、「違法配信と知らずに録音又は録画した著作物の利用者に不利益が生じないよう留意する」という項目も盛り込まれている。
なお、著作権法改正で適用になるのはコンテンツのダウンロード(複製)であって、ストリーミングによる配信は対象外。例えば、YouTube上にある違法なコンテンツをパソコンなどで直接視聴するだけでは、違法とはならない。もちろん、ストリーミングの配信データをパソコンのHDDに保存すれば違法になるので注意しよう。
また、今回の法改正によって、海賊版と知りつつ、海賊版のDVDなどをネットオークションに出品する行為も違法になった。この場合は罰則があり、懲役5年以下か500万円以下の罰金、またはその両方となる。
[注1]日本レコード協会などの調査(2008年)
[注2]コンピュータソフトウェア著作権協会、日本レコード協会などの調査(2007年)より文化庁が算出
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