GPS機能の活用が急拡大
携帯電話で、GPS[注1]機能を強化した機種が増えてきた。今までも携帯電話に地図表示機能はあったが、主に歩行用。それがGPS機能を強化した専用ソフトを搭載し、“カーナビ”としても使えるよう進化している(図1)。
GPS機器メーカー大手のガーミンは、各種スマートフォン用のGPSアプリケーションを揃えている。価格は99ドル99セントから。通信会社とスマートフォンのモデルに応じたSDカード[注2]を、車載用アダプターと共に購入。これを装着するだけで、携帯電話がGPSカーナビに変身する。
使い勝手は、通常のカーナビとほぼ変わらない。地図上で行き先を示すか、直接入力。あとは、画面の地図上に示された矢印に従って、運転すれば良い。音声による道順指示もあるし、グーグルと連携して現在地近くの観光名所やレストランを表示させることも可能だ。有料サービスの「ガーミン・オンライン」に加入すれば、リアルタイムで交通情報、天気、近隣のスタンドでのガソリン価格といった情報も表示される。
アイフォン用のGPSアプリを発表したのは、トムトム。iTunesストアで近く発売される予定だ。音声による指示機能や、自由に向きを選べる車載用アダプターが付属する。GPSも通話も音楽も、場合によってはビデオも見られるとなれば、もう専用のカーナビ製品以上の充実ぶりと言っていい。
従来の車載専用カーナビ製品は、近年価格がどんどん下がり、利用者も急増した。必要十分な機能を備えたカーナビが、今は200ドル前後で手に入る。それでも盗難が多い米国では、自動車を降りる際にカーナビを取り外して、シート下に隠したりするのが一般的。ところが、いちいち取り外すのはかなり面倒なのだ。
GPS搭載携帯電話ならば、クルマを降りるとき、必然的に持って出るので特別な盗難対策は必要ない。さらにコストも安くなり、持ち歩いて使うこともできる。
こうした中で、注目を浴びている製品がある。前述のガーミンがアスースと共同開発した「ヌヴィフォン」だ(図2)。これは「位置情報に特化したケータイ」がセールスポイント。言うなれば、携帯電話サイズのハンディカーナビに、通話機能、ウェブブラウザー、カメラなどが付いた製品と考えればよい。すでに昨年から前評判は高い。ただし、今のところ出荷時期も価格も未定。市場拡大中のGPSケータイにあって、成功するかどうかはまだ明らかでない。
[注1] 衛星を使って、地球上の位置を測定するシステム。Global Positioning Systemの略
[注2] 欧米では、通信会社の契約と、携帯電話の購入が別々になっているのが一般的なため
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