2008年10月に東京国立博物館のデジタルアーカイブ取材から始まった「デジタルアーカイブの里を訪ねて」の連載は、今回をもって終了することとなった。これまでに訪れ取材した20の「里」で見たデジタルアーカイブの様相で、ほぼデジタルアーカイブの対象となっている主要な分野、タイプについては、紹介できたと考える。
そこで今回は、我が国各分野における達成度、課題、そこで見られるさまざまな工夫について、そしてこれを読んでおられるネットユーザーの方々がこれからどう考えたらよいかについて、まとめてみたい。
おりしも3月11日に発生した東日本大震災では、多くの美術館や文化財が被害を受けた。資料や文書などについては、これから新たな被害が出てくる可能性もある。このような事態を受けて、デジタルアーカイブの有効性について議論もあるだろうし、またデジタルアーカイブ自体の安全性についても考えなければならない問題が出てきそうだ。これらについても触れたい。