クラシック音楽専門のインターネットラジオ放送局が増えてきた。放送局のURLにアクセスすれば、誰でも手軽にクラシック音楽の世界を体験できる。そこで、PC Onlineの連載コラム「ネットエイジのクラシックジャンキー」の特別編として、「ネットで手軽に楽しむクラシック」をお贈りする。最初に国内外の代表的なクラシックラジオ専門局を紹介しよう。
実は、こうしたクラシックラジオ専門局の音質は、放送局によってまちまち。これは、音源をサンプリングするビットレートが異なっているからだ。そこで、同じ音源を異なるビットレートでサンプリングした場合に、その音質がどれほど変化するのかも実験してみた。音質の違いを理解して、「ネットでクラシック」の世界を楽しんでほしい。(飯尾 洋一=音楽評論家)
ほんの数年前には想像もしなかったことだが、最近はパソコンをラジオ代わりにして音楽を聴く機会が増えた。インターネットラジオをはじめとして、オンデマンドで無料でクラシック音楽を楽しむための環境がどんどんと整ってきている。特定の演奏会のライブ録音を聴くために海外のネットラジオの番組表を調べてアクセスすることもできれば、「何か今、いい曲は流れていないか?」と思い、気ままにいくつもネットラジオ局をザッピングすることもできる。
いくつか具体例を挙げてみよう。2007年、日本初の本格的なクラシック音楽専門局として開局したのは 「OTTAVA」(オッターヴァ)。TBSラジオ&コミュニケーションズが制作するインターネットラジオ&デジタルラジオである。長大な曲をじっくり聴かせるのではなく、短い曲、あるいは曲の一部を次々と流してゆくというカジュアルなスタイルを持つ。マニアを対象とするのではなく、ライフスタイルのなかに自然な形でクラシック音楽を取り込む聴取層を想定している。先行する成功例であるイギリスの CLASSIC FM と同様のコンセプトを持つ。
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新日本フィルハーモニー交響楽団 |
国内の例はまだ少ないが、海外まで視野に入れれば非常に数多くの放送局がある。Windows Media PlayerやiTunesのメニューをたどれば、クラシック専門の放送局がずらりとリストアップされている。既存のFM局をインターネットで提供している局もあれば、インターネット専門局もある。ライブの中継も多い。夏の音楽祭PROMSなどはBBC Radio3が生中継してくれるし、ザルツブルク音楽祭やバイロイト音楽祭などは、欧州の複数の放送局が中継してくれる。パソコンとインターネットがあれば、これらの放送局を日本にいながらにして自由に聴くことができる。
また、オーケストラの中には自らのサイト上で自分たちの演奏を配信してくれる団体もある。特に充実しているのが、ニューヨーク・フィルとシカゴ交響楽団で、過去の定期演奏会を期間限定で無料配信している。これらの音源には後日自主レーベルでCDやiTunes Storeで発売されるものまで含まれており、大変聴き応えがある。
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