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2012年2月13日

レーザーで100倍高速化:ハードディスク向け新技術 (WIRED.jp)

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国際的な研究者チームが開発した新たなストレージの技術は、レーザーを利用して鉄とガドリニウムの基板の極性を切り替えるというもの。(画像:University of York)

欧州とアジアの研究者からなるチームが、磁気の代わりにレーザーの熱を使ってデータを保存する方法を披露した。この技術が実用化されれば、現在のものに比べて100倍以上も高速なハードディスクが生まれる可能性がある。

この研究プロジェクトを率いたのはヨーク大学の物理学者であるTom Ostler氏。同氏はWiredに「この技術によってコンピュータがより高速にファイルを記録できるようになり、これまでの磁気データストレージ技術を利用する必要がなくなるため、消費電力を減らすこともできる」と話している。

Ostler氏と各国の研究者(スペイン、スイス、ウクライナ、ロシア、日本、オランダの研究機関のメンバーで構成されている)は今月、「Nature Communications」サイトに掲載された論文のなかでこの画期的な技術について説明している。

通常、ハードディスクにデータを書きこむ際は磁気が利用される。磁界の極性を変えることで、1と0の信号を書きだし、データが保存される場所の極性を変える。その際、一方の極性が1、もう一方が0として記録される。

熱は磁界を歪めるため、この技術にとって大敵とされてきた。ところがOstler氏らは、磁界でなく熱を用いて物体の極性を変化させる方法で、1秒間に数千ギガバイトのデータを保存できるという。彼らが用いたレーザーは60フェムト秒(1フェムト秒は1000兆分の1秒)のパルスを、主に鉄とガドリニウムでできた素材の物質上に照射する。

鉄とガドリニウムは「逆平行」(電荷が逆を向いている状態)に並んでいるが、レーザーパルスがあたると、鉄はガドリニウムよりも速く脱磁し(この理由についてはOstler氏らがはまだ研究中)、温度が下がるときに電荷の方向が逆になるのだという。これはストレージの基本的な仕組みの1つで、「Single Switching Event」と呼ばれている。

論文によれば、これらの過程が5ピコ秒(1ピコ秒は1兆分の1秒)以内に起こるという。

レーザーを利用したデータ記録方法に関してはこれまでも事例がある。例えば、オランダのラットバウト大学(Radboud University)の研究者であるClaudiu Daniel Stanciu氏は、フェムト秒レーザーによる磁気記録に関する論文を発表している。また、ドライブヘッドメーカーのTDKも昨年10月に同様のアイディアを発表している。

TEXT BY Caleb Garling

WIRED NEWS 原文(English)

WIRED NEWS (日本語)


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