スペインのセキュリティ企業パンダセキュリティは2010年6月23日、米アップルのタブレット端末「iPad」もウイルス(悪質なプログラム)に感染する危険性があることを明らかにした。保護機能を外しているiPadは、過去に出現した「iPhoneウイルス」に感染するという。通常の使い方をしている場合には、感染する恐れはない。
iPhoneやiPadなどの保護機能を外して、どのようなソフトでもインストールできるように改変することを「jailbreak(脱獄)」などと呼ぶ。どのようなソフトでもインストールできるので、当然、ウイルスに感染する危険性もある。
実際2009年11月には、脱獄iPhoneを対象にしたウイルスが出現している。「Eeki」や「Ikee」などと呼ばれる。感染対象は、SSHサーバーソフト(OpenSSH)を稼働させ、なおかつ最初に設定されているパスワード(初期パスワード)を変更していない脱獄iPhone。
これらの条件に合致するiPhoneでは、別の感染iPhoneからウイルスのデータを送信されるだけで感染。感染したウイルスは、iPhoneの壁紙を英国の歌手リック・アストリー氏の写真に変更。同時に、特定範囲のIPアドレスに次々とアクセスし、感染をさらに広げようとする。
今回パンダセキュリティでは、脱獄したiPadにもウイルスが感染するかどうかを調べた。検証には、2009年11月に出現したウイルスを使用。ウイルスに感染したiPhoneから、脱獄iPadに対してウイルスデータを送信させた(図1)。
その結果、感染に“成功”。iPadが勝手に再起動されて(図2)、壁紙がアストリー氏の写真に変更された(図3)。iPhoneで動作するウイルスは、iPadにも感染することが明らかになったとしている。
脱獄したiPadしか感染対象にならないため、iPadのウイルスが続出するようなことはないだろうという。とはいえ同社では、「脱獄することによって、ウイルスに感染する危険性が生じること」「iPadのユーザーが増えれば、攻撃者に狙われる危険性が高まること」は、理解しておく必要があるとしている。
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