米アップルが開発者を対象に開催するイベント「WWDC 2009」が、2009年6月8日(米国時間)に開幕する。会場は、米国カリフォルニア州のサンフランシスコにある展示場「モスコーンセンター」。アップルが関連イベントを頻繁に行うだけに、同社製品のファンにとっては「聖地」とも言われる場所だ。
開催前日、すでに多くの参加者がレジストレーションのために訪れている。会場を見て驚くのが、壁一面が携帯電話機「iPhone 3G」用のアプリケーションのアイコンで埋め尽くされている点だ。今回のWWDCでは、Macintosh向けOSの次期バージョン「Snow Leopard」と、iPhone 3G向けOSの次期バージョン「iPhone OS 3.0」の登場が噂されている。アップルは特に後者の発表に注力していると見ていい。
会場内にはすでに横断幕がお目見えしている。「Snow Leopard」に関する横断幕には、「The world's most advanced operating system」(世界で最も先進的なOS)というキャッチコピーが書かれている。一方、「iPhone OS 3.0」に関する横断幕は、「The world's most advanced mobile operating system」(世界で最も先進的なモバイルOS )と書かれてある。注目は、WWDCに関する横断幕。「One year later. Light-years ahead」とあり、「1年後。遙かに先を行く」という意味だ。今回のWWDCでは、さらに進化を遂げたMacintoshやiPhoneの世界観を垣間見せてくれるのかと、開発者らの気持ちを高揚させるフレーズである。
WWDCを訪れた開発者の最大の関心事は、新製品が登場するかどうかだ。アップルが開始するイベントの直前には、様々なリーク情報が飛び交うのが恒例。今回「事前情報」としてまことしやかにささやかれているのが、iPhone 3Gの新型モデルである。その情報のいくつかを紹介してみよう。信憑性が高いと言われているのが、本体のテイストが変更になること。現行モデルのiPhone 3Gは、背面が光沢のあるデザイン処理になっているが、新モデルはマット調の落ち着いたデザインになるという。
カメラに関しての情報もある。解像度が200万画素から320万画素に改良され、動画の撮影が可能になり、オートフォーカス機能も追加になるとされる。「地磁気センサー」が搭載されるとの情報も見受けられる。地磁気センサーは、台湾HTCが発表済みの「Android」(米グーグルのスマートフォンOS)を搭載した携帯電話「HTC Magic」も採用済み。搭載により電子コンパス機能が使えるようになり、例えば地図ソフトを表示した際、地図を方角に合わせた形で表示できるようになる。
そのほか、中国やインド市場向けに、通信機能を2G接続だけに限定した安価なiPhoneが登場するとの憶測もある
注目の基調講演は、今年1月にCEOのスティーブ・ジョブズ氏が病気療養に入ったことから、ワールドワイドプロダクトマーケティング担当シニアバイスプレジデント、フィリップ・シラー氏ら数名が行う。米マイクロソフトが「Windows 7」を10月22日に発売にすると公表していることから、ライバルに触発されたアップルが、より具体的にSnow Leopardに関して話をすることが予想される。開発者向けのプレビュー版の最終バージョンも提供されるに違いない。
ジョブズ氏は6月末に復活する予定。だが、世界中の注目が集まるこのタイミングで華々しく復活するかもしれない。さもなくば、ビデオメッセージにで登場するということも十分考えられる。基調講演は米国時間6月8日午前10時(日本時間は9日火曜日深夜2時)からスタートする。果たして何が飛び出すか。本誌では、追って詳細レポートをお届けする予定だ。
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