セキュリティ企業のラックは2008年12月22日、国内のWebサイトに対する攻撃が急増しているとして注意を呼びかけた。攻撃によりWebページを改ざんされて、ウイルスに感染させるようなわなが仕込まれている。このため脆弱(ぜいじゃく)性のあるパソコンでは、アクセスするだけで被害に遭う恐れがある。
ラックでは、以前から多発しているSQLインジェクションによるWebサイト改ざんが、2008年12月15日以降、爆発的に増加していることを検知。同社監視サービスのユーザーに対する攻撃数は、同年12月1日から12月20日までで180万件を超えたという(図)。
改ざんされたWebページには、別のWebサイトに置かれたウイルス(悪質なプログラム)をダウンロードさせるプログラム(コード)が仕込まれる。コードにはソフトウエアの脆弱性を悪用する仕掛けが施されている。
ラックによれば、今回の攻撃では、2008年12月18日にセキュリティ更新プログラム(修正パッチ)が公開されたInternet Explorer(IE)の脆弱性や、以前に公開されたWindowsおよびFlash Playerの脆弱性が悪用されることを確認しているという。これらの脆弱性を解消していないパソコンでは、改ざんページにアクセスするだけで、ウイルスがダウンロードおよびインストールされる恐れがある。
インストールされるウイルスは、別のウイルスをダウンロードおよびインストールする「ダウンローダー」。ダウンローダーは、オンラインゲームのアカウントを盗むウイルスや、別のWebサイトを攻撃するウイルス、LAN上のパソコンに感染を広げるウイルス、感染パソコンを自由に操れるようにするウイルス(ボット)などをインストールする。
ラックの情報によれば、ウイルス対策ソフト(セキュリティ対策ソフト)を使っていても、今回のウイルスを検出できない場合があるという。38社の対策ソフトでチェックできるWebサイト「Virustotal」を使って2008年12月19日に調べたところ、17社の製品でしか検出できなかった。
このため、対策ソフトを使っていても過信は禁物。また、今回のケースでは、いつもアクセスしていて信頼できるはずのサイトが、ある日を境にウイルスサイトに変わる可能性があるので、「信頼できないサイトにはアクセスしない」という対策だけでは防げない。
被害を防ぐには、脆弱性の解消が最も効果的。利用しているソフトウエアの脆弱性をすべて解消した上で、対策ソフトを利用して万全を期したい。
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