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2008年9月22日 page:1/2次へ

疑似クアッドコアのAtom 330、消費電力が上昇

西村 岳史=日経WinPC

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(執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
情報表示ソフト「CPU-Z Version 1.47」の画面。右下の「Cores」が「2」、「Threads」が「4」になっている。「Name」は「Atom 230」と表示されている。「Specification」に「ES」の文字が入っているがサンプル(Engineering Sample)ではなく、購入した製品だ。
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Atom 330を搭載した「D945GCLF2」。メイン電源コネクターが24ピンになったほか、D945GCLFの100BASE-TXからGigabit Ethernetになった。ヒートシンクも全体として低くなっている。
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D945GCLF2の背面端子。D945GCLFでは空きパターンだったところに、S-Video出力端子が実装されている。
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【グラフ1】円周率計算ソフト「スーパーπ」の結果。確認のために実行したが、動作周波数が同じだけに、やはりAtom 230と同じ結果になった。
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【グラフ2】「Sandra 2008」のCPU関連テストの結果。このテストはコア数と動作周波数に比例する。Atom 330はAtom 230の2倍になっている。デュアルダイ化による性能面でのペナルティーは無いもようだ。
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【グラフ3】レンダリングベースのベンチマークソフト「CINEBENCH R10」の結果。RenderingはシングルコアCPUは「Single CPU」、Atomを含むデュアルコアCPUは「Multiple CPU」の結果を掲載した。Atom 330のスコアは230に対して1.86倍になった。
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【グラフ4】アプリケーションベースのベンチマークソフト「PCMark05」のCPU、メモリー、HDDのスコア。複数コアを生かすテストが少なく、Atom 330は同230に対して1.3倍の伸びに留まっている。
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【グラフ5】動画エンコードソフト「TMPGEnc 4.0 XPress」による、DV形式のAVIファイルのMPEG-2形式への変換処理。ハイビジョン動画に比べて負荷が軽いためか性能の伸びは1.67倍になった。
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【グラフ6】PCMark05で4スレッドを同時に処理するMultiThreaded Test 2を実行したときのシステム全体の消費電力。Atom 330は同230に比べてアイドル時も負荷時も消費電力が高い。
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 Intelは2008年9月19日、かねてから存在を明らかにしていたデュアルコア版のAtomを正式に発表した。名称はAtom 330。ノートPCや携帯機器向けではなく、廉価版のデスクトップPCである「ネットトップ」向けのCPUだ。ほぼ同時期に自作PC向けのパーツショップでは、Atom 330を搭載したMini-ITX規格のIntel製マザーボード「D945GCLF2」が販売され始めた。既に販売中のAtom 230を搭載した「D945GCLF」の後継モデルだ。

 日経WinPCはD945GCLF2を東京・秋葉原のパーツショップで購入し、性能と消費電力を調べた。なお、Atomの特徴や性能比較に使用しているCPUの特徴、設定などは、Atomの評価記事(【詳細版】Atom 230とCeleron、Core 2、Athlon X2を比較)や関連記事(VIAのNanoをテスト、Atomより3割速い)で詳しく解説している。合わせてお読みいただきたい。

デュアルダイとHyper-ThreadingでクアッドコアCPUのように動く

 Atom 330は、1つのCPUパッケージにダイ(半導体本体)を2個封入した構造になっている。Core 2 Duoのダイを2個入れたCore 2 Quadなどと同じ作りだ。ネットトップ向けのAtomは、1つのコアで2つのスレッドを同時に処理する「Hyper-Threading」を搭載しているため、Atom 330はソフトウエアから疑似的にクアッドコアCPUとして認識される。

 Atom 330はちょうどAtom 230を2個搭載した構成で、2次キャッシュはコア当たり512KB×2の計1MB。FSBと動作周波数はAtom 230と同じく533MHz、1.6GHzとなっている。TDP(熱設計電力、実使用上の最大消費電力)はAtom 230の4WからAtom 330では8Wと倍増している。デスクトップPC向けのCore 2 DuoのTDPが65W、Core 2 Quadが95Wであることを考えると、それでもAtom 330は十分に低消費電力で発熱が少ないとみられる。

 Atom 330を搭載したD945GCLF2も、Atom 230搭載のD945GCLFを踏襲した作りだが、いくつか変更点がある。外観上の特徴はヒートシンクの高さが変わったこと。ファンの付いたチップセット用クーラーが低くなり、CPU用のヒートシンクが高くなった。D945GCLFは、CPU用のヒートシンクが低かったものの、チップセット用クーラーの背が高く、収めるPCケースによっては干渉の問題が生じやすかった。D945GCLF2ではチップセットとCPUのヒートシンクの高さがほぼ同じになり、全体としては低くなっている。

 仕様上の相違点として目立つのは電源コネクターとLAN、背面端子だ。メインの電源コネクターはD945GCLFの20ピンから現在主流の24ピンになった。LANはD945GCLFが100BASE-TXだったのに対し、D945GCLF2ではGigabit Ethernetになっている。コントローラーはRealtek SemiconductorのRTL8111Cだ。また背面端子には、S-Video出力が追加されている。D945GCLFの画面出力は、アナログ用のミニD-Sub15ピンのみだった。動作は確認していないが、オンボードのUSB用ピンヘッダーも2ポート分増えているようだ。

 チップセットはD945GCLFと同じく、グラフィックス機能を内蔵したIntel 945GC。I/Oコントローラーは3世代古いICH7となる。Serial ATAは2ポートと少ないままだ。D945GCLFではメモリーがDDR2-533で動作していたが、D945GCLF2でもそれは変わらなかった。

 評価に使用したCPUとマザーボードは以下の通りだ。

  • 【Atom 330】D945GCLF2(Intel、Atom 330オンボード、Intel 945GCチップセット搭載)
  • 【Atom 230】D945GCLF(Intel、Atom 230オンボード、Intel 945GCチップセット搭載)
  • 【Nano L2100】Nanoプラットフォームレファレンスボード(VIA Technologies、Nano L2100オンボード、CN896チップセット搭載)
  • 【Celeron 220】D201GLY2A(Intel、Celeron 220オンボード、SiS662チップセット搭載)
  • 【C7】MM3500(VIA Technologies、C7-Dオンボード、CN896チップセット搭載)
  • 【Core 2 Duo E7200】GA-G33M-DS2R(GIGABYTE TECHNOLOGY、Intel G33搭載)+Core 2 Duo E7200(2.53GHz、FSB1066MHz、2次キャッシュ3MB)
  • 【Athlon X2 4850e】JW-RS780UVD-AM2+(J&W Technology、AMD 780G搭載)+Athlon X2 4850e(2.5GHz、TDP45W)

 そのほかのパーツ構成は以下の通り。

  • 【メモリー】DDR2-800 1GB×1(JEDEC準拠)
  • 【HDD】WD Caviar GP 500GB(Western Digital、WD5000AACS)
  • 【電源ユニット】EARTHWATTS EA-430(Antec、430W)
  • 【OS】Windows XP Professional Service Pack 3 32ビット日本語版 ※可能なプラットフォームでは省電力機能を有効にした

 今回の記事では、Atom 230やVIAのNanoの評価記事で測定した結果を流用している。テスト結果には、Atom 230や同330と同じ1.6GHz動作のCeleron 420(シングルコア、FSB800MHz、2次キャッシュ512KB)とCeleron Dual-Core E1200(デュアルコア、FSB800MHz、2次キャッシュ512KB)の値も掲載しているが、測定したパーツ構成が全く異なる(P5Q-E、DDR2-800 1GB×2、Deskstar P7K500 500GB、Radeon HD 4850、Windows Vista Ultimate Service Pack 1)。今回のテストはCPU処理に特化しているため、性能のぶれはあまり無いとみられるが、あくまで参考値としてとらえてほしい。


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