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2008年7月17日

VAIO type Zのグラフィックスチップ切り替え機能を試す

西村 岳史=日経WinPC

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(執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
グラフィックス機能を切り替えるのはスライドスイッチ。液晶のヒンジ部分にある。
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モード切り替えのスイッチを動かすと画面にダイアログが現れる。
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スピードモードに切り替えたときのデバイスマネージャ。Intel製チップセットとGeForce 9300M GSが同時に現れる。
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【グラフ1】「3DMark06」の各種スコア。Intel GM45はこれまでのIntel製チップセットのグラフィックス機能と比べて高い性能を示すが、GeForce 9300M GSを使うスピードモードはさらに速い。
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【グラフ2】「PCMark05」におけるグラフィックス関連テスト(Graphics)のスコア。スピードモードだと1.5倍ほどのスコアになる。
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【グラフ3】3DMark06の「Canyon Flight」というテストを実行したときのシステム全体の消費電力の変化。スピードモードだと10W強から20W弱ほど消費電力が高くなる。
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 ソニーが2008年7月16日に発表した新型携帯ノートPC「VAIO type Z」は、グラフィックス機能内蔵のチップセットを採用していながら、NVIDIA製のグラフィックスチップも別途搭載している。3D画像の描画性能が必要なときはグラフィックスチップを使い、消費電力を抑えたいときはチップセット内蔵のグラフィックス機能を使うようにスイッチで切り替えられる。このとき、再起動は不要だ。それぞれの状態での描画性能と消費電力を調べた。

 VAIO type Zには、正面から見て左側の液晶のヒンジ部分に「STAMINA」(スタミナ)、「SPEED」(スピード)と書かれたスライドスイッチがある。グラフィックス機能はここで切り替える。電源オンの状態でスイッチを動かすと、「以下のパフォーマンス設定に切り替えます」というダイアログが表示される。

 「OK」ボタンを押すと、一瞬暗くなって画面が元に戻る。外付けのグラフィックスチップを使うスピードモードでデバイスマネージャを確認すると、チップセット内蔵のグラフィックス機能「Mobile Intel 4 Series Express Chipset Family」以外に、「NVIDIA GeForce 9300M GS」と表示される。

 それぞれのモードで性能を測った結果がグラフ1と2だ。テストに使ったのは「3DMark06」と「PCMark05」。DirectX 10に対応した最新のグラフィックスベンチマークソフト「3DMark Vantage」はエラーが表示されてテストできなかった。液晶パネルの解像度が1600×900ドットとやや変則的なためかと思い、外部ディスプレイを接続して1280×1024ドットなども試してみたが、エラーは解消しなかった。

 3DMark06の総合スコア(3DMark Score)はスタミナモード(Intel GM45を利用)で1054、スピードモード(GeForce 9300M GSを利用)で2280。グラフには掲載していないが外部ディスプレイを接続して1280×1024ドットで動かしたときは、それぞれ929、1957だった。新型チップセットであるIntel GM45の強化点の一つは3D画像の描画能力。スタミナモードでもこれまでのIntel製チップセットのグラフィックス機能よりは処理が速いと言える。

 スピードモードでは、スタミナモードの2倍強のスコアになる。自作PC向けパーツと比べると、4000円程度から販売されている、最低価格帯のグラフィックスボード(Radeon HD 3450など)をやや上回る程度の性能だ。PCMark05でも、スピードモードのスコアはスタミナモードの約1.5倍になっている。

 スピードモードでは描画性能が高くなる分、消費電力も相応に増える。グラフ3は、3DMark06の「Canyon Flight」というテストを実行したときのシステム全体の消費電力の変化を示している。スタミナモードではアイドル時がおよそ20W。テスト中は30〜50Wほどになる。スピードモードではアイドル時が33W弱で負荷時は45〜60W程度だ。

 モードを切り替えると描画性能と消費電力に大幅に変わる。ソニーは、こうしたグラフィックス機能の切り替え機構を備えたノートPCを以前も販売していたが、切り替えには再起動が必要だった。今回のtype Zでそうした面倒さが無くなったことで、モード切り替えが実用的で意味のあるものになった。


●ベンチマークテストの概要
■PCMark05
 Futuremarkによるベンチマークソフト。現実のアプリケーションでも使われているプログラムを元に、CPUやメモリー、グラフィックス、HDD の各パーツの処理能力を測定できる。CPUはファイルの圧縮や展開、暗号化/復号などを実行する。メモリーは読み書き時の転送速度の測定、グラフィックスはウインドウ描画やグラフィックスメモリーの転送テスト、HDDやWindows XPの起動を模したモジュール読み込みや総合的な読み書き性能などを測る。
■3DMark Vantage
 Futuremarkが提供する3D画像処理性能を測る定番ベンチマークソフト「3DMark」の最新版。この最新版ではDirectX 10に対応したほか、ゲーム中のキャラクターやオブジェクトを現実世界と同じような法則で動かすための「物理演算」をこれまで以上に取り入れている。Windows Vistaでしか動かない。
■3DMark06
 Futuremark製の3D画像処理性能を測るベンチマークソフト。DirectX 9に対応したグラフィックス機能の処理性能を調べられる。3DMark Vantageの前のバージョン。シェーダーモデル2.0までの機能を使った「SM2.0」のテスト、シェーダーモデル3.0を利用する「HDR/SM3.0」のテスト、ゲーム中のキャラクターの動きをマルチスレッドで計算するCPU関連のテストを実行して総合スコア(3DMark Score)を得る。

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