ネット詐欺やコンピューターウイルスなど、インターネットにはさまざまな脅威が存在する。そしてその多くは、Web経由でユーザーのパソコンにやってくる。入り口となるのはWebブラウザーだ。そこでメーカー各社は、ブラウザーにセキュリティ機能を搭載。危なくなったら警告を出すなどして、ユーザーを危険から守ろうとしている。しかしながら、ユーザーがその意味を知らなければ宝の持ち腐れ。ブラウザーのセキュリティ機能や警告を理解して、被害を未然に防ごう
Webブラウザーはインターネットへの窓。パソコンユーザーにとって、なくてはならないソフトウエアだ。それゆえ攻撃者は、ブラウザー経由でユーザーを狙う(図1)。
| 【Web経由の脅威が全盛、情報盗難やウイルス感染の恐れ】 |
図1 近年は、偽サイトにだまされて、Webブラウザーを経由して大事な情報を送ってしまうケースや、動画などに見せかけたウイルスをダウンロードさせられるケースが後を絶たない。複数のユーザーが利用するパソコンでは、Webブラウザーの履歴などを別のユーザーに盗み見される恐れもある |
その一例が、フィッシング詐欺。攻撃者は偽サイトを用意してユーザーを誘導。ブラウザーからパスワードなどを入力させて盗む。
ブラウザー経由でウイルスを送り込み、ユーザーのパソコンを乗っ取る攻撃も盛んだ。数年前まではメールに添付されて送られてくることが多かったが、今ではWebが取って代わっている。セキュリティ企業のトレンドマイクロによれば、2008年中に感染報告数が多かったウイルス上位100種類を調べたところ、全体の53%がWeb経由で感染を広げる機能を持っていたという(図2)。一方、メールで感染を広げる機能を持っていたのは12%だった。
| 【流行ウイルスの過半数がWebを悪用】 |
図2 2008年中に報告数が多かったウイルス“トップ100”の感染経路を集計したグラフ。セキュリティ企業のトレンドマイクロによる。最も多かったのはWeb経由の感染で全体の53%。複数の感染方法を備えるウイルスが存在するため、数字の合計は100%以上になっている |
Web経由でウイルスに感染させる方法の一つは、ユーザー自身にダウンロードさせること。例えば、ウイルスを安全かつ魅惑的なファイル(例えば、無料の動画ファイル)に見せかけてダウンロードさせ、ユーザーにダブルクリックさせる。
ブラウザーの脆弱(ぜいじゃく)性(セキュリティ上の欠陥)を悪用する方法もよく用いられる。脆弱性のあるブラウザーでは、細工が施されたWebページを閲覧するだけで、ウイルスに感染する恐れがある。
また、不特定多数が利用するパソコンでは、ブラウザーのアクセス履歴やユーザーが入力した情報などを、第三者に盗み見される危険性もある。

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