日本語入力ソフトは、ユーザーにとって最も身近な存在だ。ワープロでの文書作成、メール返信、ネットで調べ物―どんなときも欠かせない。空気のような存在のため、その中身や活用方法について意識していない人が多いのではないだろうか。しかし、ソフトの内部では大変革が起こっている。本特集では、それを徹底解説する。その上で、便利な活用テクニックを紹介しよう。
「常にユーザーのそばにいるアプリケーション」──それが、日本語入力ソフトだ。身近すぎるがゆえに、存在をことさら意識する必要もない。最近はかな漢字変換の精度が向上し、大きく取りざたされることもなくなった。ある意味で、成熟期に入ったソフトと言ってよいだろう。
だがここ1年半ほど、少し様子が違っていた。きっかけは、マイクロソフトが2007年に発売した「2007 Office system」に付属する「IME 2007」(図1)。この変換結果に疑問を投げかける声が、ネット上などでちらほら聞かれ出したのだ。マイクロソフト日本法人の元会長である古川亨氏までもが、自身のブログで苦言を呈した。
| 【Office 2007付属のIME】 |
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図1 「IME 2007」は、変換エンジンを一新した意欲作
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マイクロソフトも、出荷時のIME 2007に不具合があったことは認めている。出荷から1年後には早くも修正モジュールを公開(図2)。これで、複数の問題を解消した。
| 【登場1年もたたずにSP1を提供、問題の解決を図る】 |
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図2 マイクロソフトが2007年12月に公開したOffice 2007向けのService Pack 1(SP1)は、IME 2007の修正モジュールも含む。SP1によって、表のような現象を修正した
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だが、IME 2007に対する不信感は払拭されていないようだ。同じく日本語入力ソフト「ATOK」を販売するジャストシステムによれば、2008年2月に発売した「ATOK 2008」は、ここ数年で最も好調な売れ行きを見せているという。「ATOK 2008の変換精度がユーザーに評価された」(アライアンスビジネス部ATOKビジネスオーナー 佐藤洋之氏)ことが主な理由というが、IME 2007の影響を受けている可能性も示唆する。さらに9月からは、月額300円でATOKを利用可能にするサービスを開始(図3)。IMEからの乗り換えを促す。
| 【ユーザーの裾野拡大を狙う】 |
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図3 ジャストシステムは、月額課金制でATOKを使えるサービスを発表(表の上2製品)。通常のパッケージ版よりも初期導入コストを下げることで、ユーザー層を広げようという計画だ
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