「利用可能」の値をしばらく観察していると、Windowsができるだけメモリーに空きを作ろうと努力している様子を垣間見られる(図23)。Windowsやプログラムを起動した直後は「利用可能」の値は一時的に少なくなるが、その後しばらくすると増加して、ある程度の値をキープするように推移する。使用状況にもよるが、よほどむちゃくちゃな数のプログラムを実行しない限り、何も操作しないで放っておくとそうなる傾向がある。これは、時間経過の中でメモリー上のデータに優先順位が付けられ、低い情報が順次ページアウトされるためと考えられる。
「利用可能」が恒常的に小さい値を示すようなら、根本的にメモリーが足りない。そういうパソコンではページイン/ページアウトが頻繁に発生しているはずだ。場合によってはシステムが不安定になるので、メモリーの増設を検討した方がよい。極端な場合だが、「利用可能」の値が4MB(4096KB)を切ると完全なメモリー不足と言われている。
空きメモリーが多いとディスクへのアクセスも効率化される。システムキャッシュを多く取れるからだ。システムキャッシュとは、ハードディスクなどから読み込んだデータを一時的に格納する仕組み。再度同じデータを読み込む際はハードディスクにはアクセスせず、システムキャッシュから読み込んで処理時間短縮を図る。そのために使われるメモリー量が「物理メモリ」欄の「システムキャッシュ」だ。この値は「利用可能」の値と連動して変化する。「利用可能」が増えると余裕ができるので「システムキャッシュ」の値も増え、逆の場合は減る。巨大なファイルをまとめてコピーする際などは、一時的にこの値が増える(図24)。
| ●空きがあるとシステムキャッシュが効果的に働く |
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図24 大量のファイルをコピーする前(左)とコピー中(右)とで「システムキャッシュ」を比較してみる。コピー中は3倍近く増加することが分かる
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タスクマネージャには「カーネルメモリ」という欄もあるが、この値は気にしなくてよい。Windowsの基本部分(カーネル)が利用する領域のサイズだが、あまり一般ユーザーの参考にはならない。

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