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2012年2月7日 page:1/2次へ

もっとも価値ある「データ」に富は還元されないのか

フェイスブックIPOの莫大な富の源は……

瀧口 範子=ジャーナリスト

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(執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

 先週から、ちまたの話題はもちろんフェイスブックのIPO申請である。

 申請に伴って同社がSEC(証券取引委員会)に提出した書類S-1によって、同社の財政の内情がよく見えるようになり、それもまたあれこれの話題を呼んでいる。

 創設者でCEOのマーク・ザッカーバーグの持ち株率は28%で、これを同社の企業価値に照らし合わせると、資産は何と280億ドル(2兆円以上!)。女性COOのシェリル・サンドバーグも、シリコンバレーではまだ珍しい女性ビリオネア(=資産10億ドル以上)の仲間入りを果たす。そうでなくとも、何でも彼女は2011年、年俸とボーナス、同社株で合計3090万ドルももらったそうである。

 IPOによって、同社の投資家はしこたまリターンを得る一方、社員からもミリオネアがたくさん出る。一説によるとその数は1000人にも上るという。そして、どのIPOにもあるように、意外な人々もミリオネアになる。グーグルのIPOのときには、配当された株で社員食堂のシェフがミリオネアになったと報じられた。秘書や受付嬢がミリオネアになるという例もままある。

 今回話題になっているのは、フェイスブック社のオフィスに壁画を描いたアーティスト。ロサンゼルスのストリートアーティストであるデビッド・チョーは、ザッカーバーグに依頼されて、同社の最初のパロアルトのオフィスに壁画を描き、最近移ったメンロパークの新社屋にも数々の壁画を描いている。現金での報酬を断って、その代わりに同社株をもらっていたそうで、その評価額は今や何と2億ドル(154億円!)にもなるのだそうだ。

 ともかく、シリコンバレーの地元では、たくさんのミリオネア誕生で商売が繁盛すると、揉み手で彼らの「お越し」を待っている店主がたくさんいる。まずは不動産業、そして高級車の販売ディーラー。ワインショップ、高級デパート、宝飾店などもそうだ。加えて、自動車やワインの保管業なども、周辺ビジネスとして富が及んでくるというのだから、波及力はすごい。シリコンバレーはさらに豊かな(=物価の高い)場所になるのだろう。


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