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2012年1月26日 page:1/2次へ

デジタル機器に疲労を覚える人々が増えている

瀧口 範子=ジャーナリスト

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(執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

 「ガジェット・ファティーグ」という新語があるのだそうだ。

 「ファティーグ(fatigue)」というのは、疲労のこと。ただ疲れたというよりも、金属疲労のようなすり切れた感じである。ガジェット・ファティーグは、デジタルガジェットがたくさんありすぎて、人々がついて行けないと感じ、金属疲労になっているということらしい。

 これは、世界4カ国で1235人の消費者、1200社のメーカーを対象にしたUL(製品安全性評価組織アンダーライターズ・ラボラトリー)の調査によるもの。48%の人々が、テクノロジー企業は世の中が必要としている以上に速く新製品を出していると思っているという。

 反対にメーカーの方は自信満々で、「わが社はイノベーションの最先端を行っている」としているのは90%。言ってみれば、この自信がどんどん新製品を生んでいる背景にある動力だ。つまり、イノベーションの力だ。

 だが、ファティーグのもうひとつの理由は、その正反対。イノベーションのないものまで「新製品」と呼んで、市場に出してしまうこと。ヒット製品の真似モノ製品が実に多く、それでも機能的、デザイン的にはマイナーなアップデートなどがあったりして、ことにガジェット好きには無視できないようなサイクルが続いているのである。

 同じように、もうひとつ最近学んだ言葉が「計画的忘却」。英語では「planned obsolescence」。これはマーケティング用語として定着しているものらしく、意味するのは、「わずかな間しか使っていない製品を、時代遅れのように思わせて、新たな需要を刺激する」方法なのだそうだ。新しいものをさっさと忘却させて、次へ進むわけだ。そして、実はこういう計画的忘却の時代が今、終わりかけているのではないかという見方がある。

 こんな言葉がささやかれていること自体、本当にそういう時代が終焉を迎えているのかもしれないと思わせる。世の中の雰囲気もそんな感じだ。

 まずは、最近のスマートフォンの競争がすごかった。iPhone対Android戦の中で、何週間かごとに新しい製品が出てくる。めまぐるしかった。これが何となく落ち着き始めたのではないかという気がする。


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