iPadでブレイクするコンテンツとして期待されているのが「雑誌」だ。紙で流通している雑誌が電子化されることで、さまざまな可能性が開ける。
例えば、写真をタップすると、そのまま動画として動き出す、文字の大きさを自分で調節するといった機能の数々だ。
では、なぜ、読書デバイスとしてiPadが期待されるのか。
答えは二つ。
雑誌は、文庫や新書、単行本に比べると、複雑な誌面構成になっている。雑誌の誌面を表現するには、大きな解像度のディスプレイが必要だ。
さらに、動画や音声などのマルチメディアを扱うためには、CPUの性能が高くなければならない。
この二つの条件を満たすデバイスは、現状、iPadのみである。
既にさまざまな雑誌が電子化されて流通している。既存の雑誌をPDF形式で安価に提供するサービスもあれば、紙版は存在せず、iPad専用に編集している「Air」(エア)のような試みもある。
が、どちらの形も、筆者の待ち望んでいる電子雑誌の姿ではなかった。
PDF形式は、複雑なレイアウトを再現するという目的には合致している。しかし、インタラクティブな表現は盛り込めないし、ページという(紙の時代の)概念に縛られているため、紙からディスプレイに器を移し替えただけという感じが否めない。
出版社に頼らず、著者たちが自分で発信の場所を作るために作った「AiR」は、6月に第1号が出てから半年が過ぎようとしている。もうすぐ第2号が出るようだが、半年に一度のペースは雑誌というよりアンソロジーだ。
ということで、「どうも新しさを感じさせてくれる雑誌コンテンツが出ないなあ」と嘆いていたら、意外なところから電子雑誌刊行のニュースが飛び込んできた。
何とまあ、老舗の将棋専門誌「将棋世界」である。
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