直井研究員(以下直井):所長〜! 所長〜! 私たちの本、『ビジネスメールの常識・非常識』を書店で見つけました! 感動です。うちの親もさっそく購入してくれたようです。
平野所長(以下平野):ついにだね。土曜日には書店に並んでいたようだね。
直井:たくさんの人が手にとってくれるといいなぁ。ぜひ、「あとがき」を読んでほしいです。私たちの真剣な思い、届きますように。
そうそう、思いを届けると言えば、来年の年賀状は、電子メールを利用したグリーティングカードにしようと思います。かわいいのを見つけたんですよ〜。所長が「経費削減! 経費削減!」って言っていたし、会社思いで偉いでしょ?
平野:年賀状をやめて全部グリーティングカードにするの? そんなのダメに決まっているじゃないか!
直井:どうしてですか? このデザインがそんなにダメですか? ウサギですよ! しかも、所長にそっくりです。
平野:デザインの問題じゃないよ。もちろん、メッセージとかは添えるつもりだと思うけど、でもダメだ。
直井:メッセージなんて書きませんよ。だって、プロが作ったグリーティングカードだし、なにもしないでいいと思います。しかも、かわいい3分の動画も付いているんですよ! 所長似のウサギが踊ってくれます。こんなに豪華なグリーティングカードが、なんと無料なんです! これを見つけた私、えらい〜!!!
平野:直井さん……そもそも、何のために年賀状を送るの?
直井:決まっているじゃないですか。昨年のお礼と今年もよろしくお願いしますって気持ちを伝えるために送るんですよ。
平野:そんな形式だけのあいさつが相手の心に伝わると思うのかい? 直井さんは今年誰から年賀状をもらったか覚えているの?
直井:えっとぉ……お年玉付き年賀状で切手シートが当たったクライアントの大塚さんからの年賀状でしょ。それに、しっかりとメッセージを書いてくれていた新聞記者の神田さん。あとは、あとは……うーん……思い出せません。
平野:ほらね。形だけの年賀状ってもらっても覚えていないでしょ? 確かに、学生時代の友人や恩師とは、年に1度のあいさつとして年賀状を送り合うことも多いだろう。それで、お互いが元気であることを認識し合う、送ることに意味がある場合もある。しかし、形だけの年賀状をもらったとして、ビジネスにおいての効果はどうだろうか?
直井:うーん、そう言われると、ないような……。
平野:せっかく年賀状を送っても、受け取った相手の記憶に残らないようであれば、年賀状の価値は「送った」という事実を示すことにしかならないかもしれないね。誰もが、送るからには記憶に残ることを願っているはずだ。
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