PC Online パソコン&モバイル、インターネット情報とソフトウエア活用サイト

本文へジャンプ

特設サイト一覧
ホーム > セキュリティ > セキュリティ対策 > 目次

2010年7月8日 page:1/2次へ

韓国を機能不全に陥れたサイバーテロ「7.7 DDoS大乱」から1年

趙 章恩=ITジャーナリスト

印刷ページ
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Clip to Evernote
  • mixiチェック
「あとで読む」機能の使い方
(執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

 ちょうど1年前の2009年7月7日から10日にかけて、韓国の政府サイトと銀行、大手ショッピングサイトなどがDDoS攻撃(特定のコンピューターを利用不可能にするため、大量のパケットを送りつけるなどして負荷をかける行為)を受け、社会的な大混乱に陥る事件が発生した。攻撃されたサイトには24〜78時間ほどアクセスできず、金融取引ができなくなったことで大騒ぎになった。それだけでなくDDoS攻撃に利用されたゾンビパソコンのハードディスクが使えなくなるという被害も受けた(それまでのDDoS攻撃といえばほとんどが金銭目的で、脅していくらかの金銭を要求するぐらいのものだった)。

 このように社会的混乱を狙ったサイバーテロとしてのDDoS攻撃は初めてだったため、「7.7 DDoS大乱」は韓国社会に衝撃を与えた。誰が攻撃したのかは未だに明らかになっていない。

 あれから1年、DDoS攻撃は減るどころか、政府サイトや大手企業サイトでは毎日のように攻撃を受け防御を施すサイバー戦争を繰り広げているという。攻撃手法も多様になり、把握しきれないほどの巧妙化した悪性コードが出回っている。

 中国からの攻撃も増えている。6月にはアイドル歌手がきっかけとなりDDoS攻撃が発生したこともある。きっかけは、上海万博の韓国館で行われた韓流スター公演に中国ファンが殺到して人が下敷きになる事故だった。これを韓国側の問題だとして中国のコミュニティサイトで攻撃参加者を募集、DDoS攻撃ツールをダウンロードさせた。6月9日、韓国政府ポータルサイトkorea.go.krとアイドル歌手のファンサイトに対するDDoS攻撃が一斉に始まり、あっという間に約4800万件の書き込みをしてほかのユーザーがサイトを利用できないようにした。

韓国最大手通信事業者のKTは企業顧客向けにIP帯域でのDDoS攻撃をモニタリングし、異常トラフィックを遮断するサービスを提供している
拡大表示

 このように、大量の人数が参加して特定サイトにアクセスしてリロードを繰り返すか書き込みを続けるという攻撃法もあるが、DDoS攻撃は一般的に「ゾンビパソコン」が使われる。スパムメールを使ってウイルスを送り込み、そのパソコンを操るため、知らないうちに攻撃に加わってしまう。もっと危ないのは、自分のPCがゾンビパソコンであることに気付かないまま、ずっと悪用されっぱなしになることである。韓国インターネット振興院によると、監視ネットワークで把握できるゾンビパソコンだけでも1日8万アドレスを超えているので、いつ大規模なDDoS攻撃が起きてもおかしくない状況だという。


連載目次(新着順)

関連記事

キーワード

セキュリティ サイバーテロ

ショッピング

最新ランキング

PC Online会員登録

最新刊のご案内

最新の誌面から

  • 日経パソコン 2012年2月13日号

    日経パソコン 2012年2月13日号

    パソコンを仕事と生活に活かす総合情報誌
    ・Vista/XPから脱出せよ
    ・「2012年型パソコン」を読み解く
    ・ビジネスプリンター購入ガイドほか

  • 日経PCビギナーズ 2012年3月号

    日経PCビギナーズ 2012年3月号

    パソコン初心者応援マガジン
    ・写真とビデオをデジタル保存
    ・ウェブアルバムを使おう
    ・フェイスブック初めの一歩ほか

  • 日経WinPC 2012年3月号

    日経WinPC 2012年3月号

    パワーユーザーのためのPC総合情報誌
    ・2012年版自作の疑問100
    ・旬のPCケース25製品レビュー
    ・Radeon HD7970を速攻テストほか

  • 日経PC21 2012年3月号

    日経PC21 2012年3月号

    ビジネスマンのパソコン誌
    ・今すぐ始めるクラウド
    ・DVD&ブルーレイ活用術
    ・ネット&携帯電話 節約ガイドほか

日経パソコンスキルアップ倶楽部