PC Online パソコン&モバイル、インターネット情報とソフトウエア活用サイト

本文へジャンプ

特設サイト一覧
ホーム > クラウド > 目次

2010年3月1日 page:1/4次へ

電子書籍についての考察(その4) 著作権期間延長の問題点

松浦 晋也=ノンフィクション作家

印刷ページ
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Clip to Evernote
  • mixiチェック
「あとで読む」機能の使い方
(執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


 前回のコラム掲載から2週間の間に、電子ブックの世界ではいくつか大きな変化があった。まず、前回取り上げたボイジャーが、米非営利団体Internet Archiveの進めるBookServer構想に参加したInternet Archiveは人類が生み出した文章、音声、画像、動画像などすべての情報をデジタル化して誰でも利用できるようにしようという非営利の巨大プロジェクトだ。最初は、日々生成消滅するネットの情報をアーカイブして、「特定の年月日のインターネット」を再現可能にしようというものだったが、今や人類の知をすべて集めた巨大なデジタル図書館を作るという構想にまで広がっている。

 BookServerは、電子ブックを有償でも無償でも、販売でも貸し出しでもダウンロードでも、――考え得るすべての配布形態を、すべての人に提供しようというプロジェクトだ。

 これは非常に大切なことだ。電子ブックの流通経路が、アップル、アマゾン、グーグルといった大企業に握られてしまうと、それぞれの企業の思惑で特定の電子ブックデータの流通ができなくなる可能性がある。オープンかつ非営利の流通ルートを確保することは、インターネットにおける情報流通の自由を守ために必須の命題と言ってもいい。

 現状のBookServerは、まだ始まったばかりだ。世界中の言語が流通する巨大流通システムに育つかどうか、要注目だろう。

 もう一つは、総務省と文部科学省、経済産業省が共同で「電子書籍ビジネス環境整備研究会(仮称)」という研究会を立ち上げるというものだ。かなり民主党政権の意向が入った研究会のようで、「書籍のデジタル化の制度設計などを政治主導で推し進めたい」と報道されている。電子ブックは、業界という枠を超えて政治の問題にもなりつつある。


連載目次(新着順)

関連記事

キーワード

電子ブック 著作権
ホーム > クラウド > 目次  

ショッピング

最新ランキング

PC Online会員登録

最新刊のご案内

最新の誌面から

  • 日経パソコン 2012年1月23日号

    日経パソコン 2012年1月23日号

    パソコンを仕事と生活に活かす総合情報誌
    ・オンラインストレージ大全
    ・パソコンサポート活用5つの極意
    ・ネット&IT技術の最新用語ほか

  • 日経PCビギナーズ 2012年2月号

    日経PCビギナーズ 2012年2月号

    パソコン初心者応援マガジン
    ・グーグルを今こそ使いこなす!
    ・パソコンを“遅くしない”使い方
    ・ケータイ&スマホの撮影術 ほか

  • 日経WinPC 2012年3月号

    日経WinPC 2012年3月号

    パワーユーザーのためのPC総合情報誌
    ・2012年版自作の疑問100
    ・旬のPCケース25製品レビュー
    ・Radeon HD7970を速攻テストほか

  • 日経PC21 2012年3月号

    日経PC21 2012年3月号

    ビジネスマンのパソコン誌
    ・今すぐ始めるクラウド
    ・DVD&ブルーレイ活用術
    ・ネット&携帯電話 節約ガイドほか

日経パソコンスキルアップ倶楽部