インターネットのオークションサイト、イーベイがスカイプのIPO(新規株式公開)を2010年に計画しているそうだ。
スカイプと言えば、多くのブローバンド・ユーザーが知っている無料インターネット電話サービスを開発した会社。2003年にエストニアの数人の若者が創設してすぐさま大きな話題を呼び、その2年後にイーベイが26億ドルを出して買収したのだ。
その当時のイーベイは飛ぶ鳥を落とす勢いで、強い求心力を持っていた。スカイプはモノを売りたい人とそれを買いたい人が、どんなに遠方にいても電話料金を支払わずに(もしくはごく少額の料金負担で)コネクトし、売買をスムーズに済ませられるサポート・ツールとなるはずだった。互いのビジネス間の大いなる「相乗効果」が期待されていたのだ。
なんと言っても買収額がすごいので、当時は誰もがその相乗効果が出るものと信じていたのだが、実際のサイト上でこれといった統合はなし。互いの経営陣間がギクシャクしているという噂が流れてきたり、買収額が高額過ぎたとイーベイが2007年にイーベイ株の評価額を14億ドル償却したりしただけ。その後も定期的に「いったいイーベイはスカイプをどうするつもりだろう」という議論が浮上する数年間だった。
今回のIPO計画は、イーベイがスカイプを使いこなせなかったという証だろう。イーベイがスカイプ以前に買収したベイパルは、インターネット・オークションにぴったりのビジネスだったが、すべての買収がうまくいくわけではないことをイーベイは身をもって示したことになる。
イーベイはスカイプをスピンオフさせて身軽になり、コア・ビジネスのオークションに集中するという。イーベイからは、つい先日もスタンブルアポンという会社を創設者らが買い戻している。スタンブルアポンは、ユーザーの興味に合ったウェブサイトを推薦してくれるというサービスだ。スカイプの2人の創設者も、同社を買い戻そうとしたらしいが、こちらの動向については噂の範疇(ちゅう)にとどまっている。
イーベイとの相性は悪かったが、スカイプ自体の人気は上々である。2008年末時点でユーザー数は4億500万人、同年の収入は5億5100万ドル。私自身も、旅行中や日本とのやりとりにずいぶんスカイプのお世話になっている。実際、スカイプは「無料」という部分に注目が集まりがちだが、実際には通常の電話への通話や、携帯電話仕様のアプリケーションなど、スカイプには有料のビジネスもある。これらを積み重ねていった結果、2011年には収入が10億ドルに達するとイーベイは見ていたようだ。
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