前回、SugarSyncとスキャナー(ScanSnap S510)を組み合わせることで、デジタル化した書類を簡単に複数のPC間で共有できるという話をしましたが、この話には続きがあります。この仕組みを使って名刺管理もできるという点です。
名刺管理は誰もが頭を悩ませる問題です。名刺の情報はすぐに陳腐化していきますし、情報追加も頻繁に行われるので、「完璧に管理を“しない”」という方針でいました。よって、(1)名刺は基本的に机の中、(2)必要な名刺だけを持ち歩く、(3)頻繁に連絡をとるような場合にはケータイなどに登録する、という管理をしていました。また、急に「あの名刺どこだっけ?」という事態にも対応するためiPod TouchやiPhoneに名刺画像を入れるというテクニックも使っていました。
この「ゆるやかな」名刺管理テクニックでも十分対応できていたのですが、今回のSugarSync+スキャナーを組み合わせると、さらに強力な名刺管理ができるようになります。具体的には、複数のPCで共有できる名刺画像検索システムを構築できるのです。
まず前回もご紹介した通り、スキャナー画像をSugarSyncで共有するために、画像の保存先を「MagicBriefcase」フォルダーに設定します。そしてさらに、「名刺画像」のフォルダーを作ります。スキャンした画像の中で名刺については、名刺画像フォルダーに移動します。
iPod TouchやiPhoneを使っている人は、その名刺画像フォルダ-をiPod/iPhoneと同期するように設定します。これで、名刺画像を閲覧できるようになります。
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すべての名刺を持ち歩いているという安心感は非常に快適。多くなってきたら、五十音でフォルダーを分けるなど工夫してもよいでしょう |
そしてさらに、この名刺画像を名刺OCRソフトに読み込ませて名刺データベースを構築します。最近のソフトウエアは非常に精度が高く、ほとんど正確に、名前を読み取ってくれます。こうすることで、大量の名刺画像ファイルのなかから目的の名刺を瞬時に探し出すことが可能になります。
ちなみにここで作成された名刺データベースのファイルですが、これもやはりMagicBriefcaseに保存することで複数のPCで共有することができます。
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名刺OCRソフトは、ScanSnapに付属のものを使ってもいいが、読み込みに時間がかかり精度もいまいち。僕は「やさしく名刺ファイリングPRO」を使っています |
こうして名刺検索システムを構築し、かつ複数のPCで閲覧できるようになった今、名刺そのものを持っておく必要性がほとんどなくなってしまいました。つまり、捨ててしまっても大丈夫な状態になってしまったわけです。
しかし、ほんとうに捨ててしまっていいものかどうか……。これまでのビジネスの慣習からすると、感情的な問題が絡んできますね。
ちなみにこの名刺データベースですが、そのまま住所録として利用すればいいじゃないか、という意見もあると思います。しかし、OCRの機能が向上したといっても、やっぱりいろんな読み違えが発生しています。これを修正しようとするとたいへんな労力が必要になってしまうからです。そこで僕は、あくまで名刺を検索するシステムとして割り切って使っています。
【小山 龍介(こやま りゅうすけ)】
松竹株式会社 新規事業プロデューサー。1975年、福岡生まれ。京都大学文学部哲学科美学美術史卒業。大手広告代理店勤務を経て、現職。サンダーバード経営大学院でMBAを取得。「歌舞伎美人」などの新規事業立ち上げを行っている。ISIS編集学校師範代・代匠。著書に『IDEA HACKS!』『TIME HACKS!』『ライフハックのつくりかた』。
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