最近、ノートパソコンでの採用が始まり、にわかに注目を集めつつあるのがフラッシュメモリードライブ「SSD(Solid State Drive)」です。フラッシュメモリーを内蔵したSSDは、ハードディスク(HDD)に比べてアクセスが速く消費電力も低い利点があります。実際、SSD搭載製品を投入したパソコンメーカーの多くは、OSの起動時間短縮やバッテリー駆動時間の伸びにつながるといった点を強調しています。パソコンの自作市場では、HDDの代替としてSSDが単体販売されるなど、一般ユーザーにも身近な存在になってきました。
このような状況の中、以前よりSSD特有の問題として指摘されてきた「価格容量比の悪さ」「耐久性の低さ」という点については解消されつつあります。例えば価格容量比。現在、SSDの価格は32GBと小容量のモデルでも6万円以上します。確かに容量の割に割高な感は否めませんが、昨年前半時点では32GBのSSDが10万円以上していたことを思えば、少しづつ改善に向かっています。「1年後には128GBの製品が10万円以下で入手できるようになる」(SSD販売元)との推測もあります。
また、耐久性についても十分なレベルに達しています。フラッシュメモリーはデータを格納する多数の「セル」で構成されています。このセルに対する書き換え保証回数は数千回から数万回程度。このためSSDは「高価な割に長持ちしない記録装置」というイメージが持たれがちでした。実際には、フラッシュメモリーに搭載される専用の制御チップにより特定のセルに偏らないよう平準化して記録されるので、保証回数に達することは稀です。ある半導体メーカーによれば、1台のSSDに数十GBのデータを毎日書きこんだ場合、耐用回数に到達するまで10年はかかると言います。
信頼性を第一とする企業向けのSSD製品では、予備バッテリーを搭載したり、記録直前の内容を保持したりして耐障害性を高めています。ただし、こうした機構は当然コストに直結します。コストが重視される一般向けのSSDでこうした機構が設けられるのは当分先でしょう。
また、SSDでは故障時のデータ復旧も困難です。SSDが電気的に故障した場合、フラッシュメモリーも破壊されている可能性が高いからです。仮にフラッシュメモリーに内容が残っていたとしても、現状ではメモリーから内容を抜き出す技術が確立されていません。
いずれにせよSSDの利用には以前にも増してバックアップの作成が重要になります。SSDの導入や対応パソコンの購入を検討しているなら、こうした点も念頭に置いておいた方がよいでしょう。
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