今回は今年最初のコラムだ(編集部注:本稿は2008年初頭に執筆されました)。コラムニストが、新年の二日酔いのまま最初のコラムを書くのはもはや伝統であるといっていいだろう。この伝統に則り、我々コラムニストは新しい年に起こることを予測し、重要な動向についてもったいぶって話す傾向がある。そして、読者が忙しすぎて注意を払うことができず、我々が何と言ったかすぐに忘れてくれるよう願う。
それもこれも仕方がない。なぜなら、12月の後半は祝日と家族の行事でつぶれてしまうからだ。じっくりリサーチしたり、新製品を詳しく分析したりする時間はないので、大まかな話をするしかない。もちろん私は今、こうした内情をすべて明らかにすることによってコラムニストの秘密を守るという慣例を破っている。しかし、私は読者がもうそんなことは知っていることも分かっている。だから、実際のところ実害はない。そうだろう?
2008年の話をする前に、やはり2007年のことをまとめておきたい。昨年いくつかの重要な動向が見られ、その中に他の動向より目を引くものがあった。2007年に最も目を引いた製品はiPhoneだった。iPhoneはとても大きな影響力も持っていた。Appleは多くのiPhoneを売った。だが、もっと重要なことは、同社が携帯電話ユーザーに新しい期待を抱かせてくれたことだ。もちろん我々がみな同社に追随したわけではなかった。私自身はまだシンプルなNokiaの電話を持ち歩いている。これはただの電話でしかない。何も特別な機能はない。小さく、バッテリー寿命が長く、抵抗を感じることなくシャツのポケットに入れて運べるため、電話としてとてもよく働いてくれている。
私はこれ以外にSONYのデジタルカメラ、OlympusのICレコーダーも常にシャツのポケットに忍ばせている。これらは私にとってのいわば三種の神器だ。携帯電話、カメラ、そしてボイスレコーダーはすべて1つのシャツのポケットにぴったりと収まる。もちろん、これら3製品を常に一組にしていると、1台のiPhoneより少し重く、ずっとかさばる。また、iPhoneができることをやろうとするには、もう一つ二つのデバイスを加えなければならないだろう。多分それはHPのiPaqになるだろうが、実際私はこれをほとんど持ち歩くことはない。もちろん、iPaqを持ち運んだとしても、それでもまだiPhoneでできること全部はカバーできない。
しかし、iPhoneを入手したいかというと、そういうわけではない。今は、私はポケットに入れて持ち運ぶものでインターネットをブラウズしたいとは思わないし、少なくとも、私はしないと思う。iPhoneの広告のうちのいくつかは策略であり、多少誘惑もしている。だが私は電話で最も近いピザ屋を見つけることができなくても、恐らく何とかなるのではないかと思う。というか、多分何とかなる。
iPhoneに対してよく言われる不満は、それがプログラミングに対応しないので、ビジネスユースでの信頼性が低いということだ。ジョブズはあらゆるビジネスシステムに対して病的なまでの拒否反応を示すようなので、これは驚くことではない。しかしながら、近い将来iPhoneのプログラム機能が本当に進歩することが期待できると聞いた。実際読者がこれを読むころには、Appleから何かニュースが発表されているかもしれない。
iPhoneは、将来への道筋を示している。アップルはハチの巣をつついたような騒ぎを起こし、すべての電話会社、PDA企業、GPS企業さらにはカメラメーカーが刺激された。
今年の2008 International CES(CES)でSonyが「mylo」ブランドのポケットコンピューターの新バージョンを展示していた。これは携帯電話ではなく、Skypeに対応しており、Wi-Fiだけで作動する通信手段として用意されている。つまり常に動き回っている人にとって、携帯電話の代わりにはならないということだ。これまでのところ、大学のキャンパスを中心にしたエリアではそこそこ売れている。こうした場所には適しているからだ。多くの場合、大学のキャンパス周辺では、Wi-Fiのカバー範囲から外れることはない。
Qualcommは、モバイルWebデバイスのプロトタイプを展示していた。最終的な製品にどんな機能が搭載されるかははっきりしない。だが、Qualcommは、ほとんどの大手携帯電話会社に携帯電話用チップを供給(さらに知的財産をライセンス)している通信企業であり、同社が大きな市場を狙っているのは確かだ。
myloもQualcommのデバイスもiPhoneを含む従来の携帯電話より少し大きい。より大きな道具を持ち歩く価値があるだけの機能がつけば、流行も変わるだろう。それはキャリーバッグの新しい形式、すなわち、新しい機器を入れるために特別に設計された1つのポケットがある、複数のポケットの新システムになるかもしれない。それが何であれ、流行は新技術に適応して変わるだろう。
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