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2008年2月6日 page:1/2次へ

携帯電話の料金値下げ騒動、規制緩和が逆に独占を促す可能性も(2)

趙 章恩=ITジャーナリスト

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(執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

 韓国の新政府は、規制を緩和することで自由競争を促進し、その結果として通信料金や通話料金を引き下げ、家計のコスト負担を軽くするという公約を打ち出している。そのために、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)の導入やUSIMのロック解除、セット販売の規制緩和などで市場競争を極大化させ、値下げ競争も勃発させるという方針だ。競争を活発化させるのはいいが、これが逆に大手1社の独占状態を作ってしまう可能性も大きいのである。

 セット販売の規制が緩和されたことで、ブロードバンド通信、固定電話、IPテレビなど他の通信サービスとセットで使うユーザーの月額料金を割り引くことが可能になった。これを受けて、携帯電話のシェア1位のSKテレコムは、ブロードバンドISPで2位のハナロテレコムを買収し、ブロードバンドとIPテレビ、IP電話、携帯電話を一つにセット化した料金制度を開始する見込みだ。ブロードバンド1位のKTの子会社でありながらもこれまで別運営だった携帯電話のシェアで2位のKTFは、KTと合併して本格的に携帯電話とブロードバンドを合わせたサービスを提供したいと発表した。3位のLGテレコムもグループ会社が光ファイバーとIP電話、IPテレビを提供しているので、携帯電話と連携した料金制度を提供しようとしている。

 しかしブロードバンド市場で圧倒的なシェアと資金力を持つKTが携帯電話市場をも牛耳るようになれば、料金を一方的に安くしてシェアを独占できる。しかもKTは衛星放送や映画制作会社も傘下に抱えているので付加価値を付けやすい。このままではKTが携帯電話でもシェアを独占するのは時間の問題かもしれないと言われている。独占までは料金を安くして、良いサービスも提供するが、一旦競争相手を潰してしまえば、その後はやりたい放題になるのではないか。杞憂かもしれないがそう考えると怖くなってしまう。

 通信料金が安くならない理由の一つに、大手の通信キャリアが通信料を勝手に決められないという制度的問題がある。例えばSKテレコムの場合、シェアが50%を超えているため料金を自由に決められず、政府が認可する料金でサービスを提供しなければならない。これはシェアの少ない事業者を保護し、市場支配力を最小限にとどめさせるためだ。この制度によりKTも有線のブロードバンド料金を勝手に値下げできない状況にある。SKテレコムは「料金を安くしたくてもできないようにしていたくせに、今となってもっと安くしろ、もっと削れと言うことは、会社の利益は考えるなということか」と不満を漏らしている。事業者が自由に料金を決められるようにすれば、競争に応じて通信費は安くなる。この規制をなくす方が、セット販売の規制を緩和するよりも先ではないだろうか。


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