まず、下のグラフを見てほしい。Vistaパソコン同士、VistaとXPパソコン、の2つのパターンで、ファイル共有速度を測った結果である。同じスペックのパソコンを利用したにもかかわらず、Vista同士の方がVistaとXPの組み合わせよりも20%近く速かった。
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このように、Vistaは通信速度の向上を図っている。改良点はいくつかあるが、なかでも重要な2つを紹介しよう。
まず一つが、TCP通信における改良。TCPは、インターネットやWindowsネットワークで標準的に使われているプロトコルである。Vistaではこの通信において、データの送受信効率を高めた。
TCP通信では、まずデータの受信側が送信側に対して、まとめて受け取れるデータの量(ウインドウサイズと呼ぶ)を通知する。すると送信側は、ウインドウサイズに応じたデータを送る。
XPでは、ウインドウサイズが64KBまでに設定されていた。これよりも大きくすることもできたが、ユーザーが手動でレジストリを操作するという“荒技”が必要だった。
これに対してVistaでは、ウインドウサイズを最大で16MBまで増やせるようになった。さらにどの程度まで増やすかを、Vistaが通信状況に応じて自動的に調整する(下図)。データをやり取りするごとに、適切なウインドウサイズを動的に変更するのだ。ネットワーク回線が細いときには少しずつしかデータを受け取らないが、回線が太いときや混雑していないときには、大量のデータを一度に受け取れるというわけだ。
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