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2007年7月4日

新兵生活も公開、韓国の賢い軍生活にはネットが必須品

趙 章恩=ITジャーナリスト

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(執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

 韓国の男性がどうしても避けられないもの、それは2年間の徴兵だ。自ら申請して海軍(2年2カ月)か空軍(2年3カ月)に入隊するか、または試験を経て学生将校(ROTC)や米軍基地で勤める(KATUSA:Korean Augmentation Troops to United States Army)もあれば、普通に身体検査の結果によって現役(陸軍)か公益要員になるか、期間は3年と長くなるがIT企業に勤務する方法もある。どっちにしても30歳になる前に行かなくてはならず、徴兵を済ましていないと海外旅行や留学の手続きが難しくなる。

 もちろん徴兵を免除される人もいる。両親が亡くなった一人息子、両親が60歳以上の一人息子、2代続けて一人息子、養う家族が3人以上いる場合。そのほか、心臓病、右手の人差し指がない(銃が撃てない)、肥満、痩せすぎ、視力、精神病、性転換など身体検査の結果によっても免除されるが、正当な理由で免除されたとしても韓国で軍を体験していない男性はとても肩身が狭い。

 韓国の女性が最も聞きたくない話は軍の話、サッカーの話、軍でサッカーした話というほど、韓国男性の軍での苦労話は終わることがない。男性同士でも軍で苦労した話で盛り上がり、一体感を感じるようで、免除された人は仲間に入り辛い。同じ部隊にいた同期は戦友として一生の友達になるし、社会人になってからも頼りになる人脈だ。

 韓流スターと名高いソン・スンホンは筋肉マンとして人気を集めながら軍を免除され大変な騒ぎになったが、後でワイロを渡して免除されていたことが発覚し芸能界引退、一生憎まれ者になるのではないかといわれていた。今年ソン・スンホンは無事除隊し、日本で積極的にファンミーティングなどをやっているが、韓国ではまだ風当たりは冷たい。

 5年ほど前には人気歌手で同じく筋肉マンのユ・スンジュンが「僕は大韓男児として海軍に入隊します!」と言いながら国籍をアメリカに変えて徴兵を逃れ、大問題になったことがある。ユ・スンジュンは嘘つきと社会的にバッシングを受け韓国政府も入国拒否者のリストに登録して空港で送り返したこともあった。彼は今でも韓国芸能界には復帰できていない。いい例もある。日本でも有名なクォン・サンウ。彼は芸能界デビュー前に徴兵を済ませた。新兵教育助教として凛々しく勤める当時の写真がネットに出回り、高感度が急上昇した。

 避けられないなら楽しめと、どうせ入隊するのなら賢く軍生活をしたいと大学生の間では徴兵情報を集めたネットコミュニティや関連書籍が大人気、ウィキペディアのように口コミ軍隊辞典のようなものも登場している。

 軍でもこれから入隊する大学生や新兵の家族のために、軍生活を一部ネットで公開し始めた。陸軍はポータルサイト「DAUM」に「陸軍は我々の友達」というコーナーを作り、部隊別3435ものコミュニティを開設している。

 中でも訪問者数が多いのはウルジ部隊のコミュニティだ。2006年4月のオープン以来、毎日2000人以上の家族や友人が訪問しては手紙を書き残している。コミュニティの掲示板に登録された手紙やメッセージはプリントして毎日就寝前に兵士達に渡される。平日は300〜400件、週末は500〜600件の手紙が登録されている。家族のために兵士達の軍生活を収めた写真も毎日アップデートされている。韓国も一人っ子が多いので、大事な自分の子供が寂しがりはしないかと毎日何通も手紙を残す熱血ママ達が主な訪問者だ。軍生活の疑問に答える掲示板もあり、訓練の内容や食事の献立、部隊周辺の天気に至るまでママ達の質問はきりがない。

 空軍は「将兵生活白書」というWEBマガジンも制作している。「初めての休暇、彼女と並んで歩くとき、つい左、右、と足をそろえて歩いてしまった」、「軍隊に入る日、泣いていたお母さん、でも4回目の休暇、家に戻ると家族は誰もいなく『また休暇なの?』と言われた」などの経験談をコミカルに写真とセリフでマンガのように制作したもので、彼氏が入隊した若い女性やお母さん達に人気だそう。

 部隊内にPCバン(インターネット喫茶のような場所)があるところも増えた。除隊後のことを考えEラーニングで資格を取ったり、自分のブログを管理したりと、社会と断絶されることはない。軍の面会も以前は月に一度部隊を訪れないと出来なかったのが、この頃はTV電話や画像チャットを利用して毎日できるようになった。

 軍に行きたくないとただ嘆くのではなく、2年を有効に過ごそうと一生懸命訓練に参加してダイエットに成功、筋肉もりもりのスポーツマンに変身した人のこともよく紹介される。陸軍にはダイエット部隊もあるそうだ。

 北朝鮮とまだ休戦状態なのに軍隊を軽く考えすぎていると懸念する声もあるが、軍を忌避せず自分の人生のために必要な場所と認識してくれる明るい軍隊文化の方が戦闘力もよくなると思う。

 次回は軍に行った彼氏を待つ彼女達のための特別なネットビジネスを紹介しよう。


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