Mac用に日本語入力の仕組みと日本語ワープロソフトを最初に開発したことで私の中ではひときわ尊敬すべき製品となっているエルゴソフトの「egbridge」と「egword」が新しくなった。新製品は「egbridge Universal 2」と「egword Universal 2」。特に日本語入力周りの整備が進んで原稿書きがますます楽しくなった。
一番の注目はエルゴが「スマート予測変換」と名付けた、入力支援機能だ。この機能は入力中のカーソルのあるあたり前後3000文字をスキャンして、そこに出て来る文言を変換候補群に取り入れてくれるという機能だ。アイデア抜群。使う場面によっては素晴らしい威力を発揮して実に気持ちのいい日本語入力作業ができるようになった。
特に威力を発揮するのは、メールの返信、そして、文書をお互いに回覧しながら仕上げていくような共同作業を行っているときだ。
たとえば、「村友田錠二さん」から「「地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針」(「新地方行革指針」)の策定」に関しての参加要請のメールを受け取ったと仮定しよう。
相手の文面を引用しながら返信の文章を作成し始め、相手の名前を むら まで、打った途端、変換候補には「村友田錠二さん」が飛び出してくる。
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| スマート予測変換の例。メール返信するようなときに威力を発揮する |
「村友田」という名字も珍しければ「錠二」という名前もあまり打ったことがないにもかかわらず、たった2文字タイプするだけで正確に候補として提示してくれるのは、タイピングがそれほど得意ではない人にとってとてもありがたい。さらに続けて本文を打ち込もうと、 ちほ と2文字タイプすると、「地方行革」、「地方行革指針」、「地方公共団体における」、「地方公共団体」などが候補として上がってくる。
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| これまでタイプしたことがない長い文字列でも候補としてあげてくれる |
ずぼらな私にとっては、本当にこんな配慮はありがたい。先方が打って来た名前がそのまんま変換候補になるのだから、打ち間違えて失礼をしてしまうこともない。プロジェクト名など、プロジェクト単位でしか使われない言葉なども少ない文字だけで正確に入力できる。
この機能はMac OS Xが持っている日本語処理機能、「TMS Document Access」という機能をうまく利用して実現している。カーソルのあるあたりの文字列をセンスするという機能だが、Mac OS Xならではの環境をうまく取込んだものだ。そういうわけで、逆に言うと、アプリケーションがTMS Document Accessに対応していなければ機能はしてくれない。「テキストエディット」「Mail」「Safari」などのMac OS X標準ソフト、iLife、iWorkなどのアップルソフトウェアなどで機能を発揮する。サードパーティ製ソフトウエアでもTSM DAに対応しているテキストエディター「Jedit X」、データベースソフトの「4D」などでも利用可能だ。残念ながらオフィスソフトの「Microsoft Word」「Excel」、DTPソフトのInDesign、データベースソフトの「FileMaker(最新版の8.5)」などでは機能しない。
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