Vistaを使って驚くのは、付属アプリケーションがずいぶん洗練されたことである。 今回はその代表として、「Windowsフォトギャラリー」を見てみよう。
「Windowsギャラリー」の前身は、Windows XPの「Windows 画像とFAXビューア」である(図1)。「画像とFAXビューア」は文字通り、画像を見るためのもので、拡大縮小、回転、スライドショー、印刷などの機能を装備している。コピー、保存、削除などのファイル操作機能もあるが、画像1枚単位でしか操作できない。
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| 図1 Windows XPの「画像とFAXビューア」で写真を開いたところ。写真を見る機能に関しては必要十分かもしれないが、管理や共有といった機能はない |
それに比べると「Windowsフォトギャラリー」は、画像の補整機能、整理機能、共有機能の追加などにより大幅な進化を遂げた。扱える画像形式も増え、写真と動画を一緒に管理できるようにもなった。画像形式はBMP、JPEG、JFIF、TIFF、PNG、WDP形式を、動画形式はASF、AVI、MPEG、WMV形式を表示することができる。
試しにデジカメから取り込んだ画像をダブルクリックしてみよう。特定のアプリケーションで画像を開く設定をしていない場合は、「Windowsフォトギャラリー」が立ち上がるはずだ(図2)。画面上部のツールバーには、画像の整理を行う“ギャラリー”画面に移動する「ギャラリーに戻る」ボタン(「ピクチャ」フォルダー以下の階層以外では、「ギャラリーへのフォルダの追加」ボタンになる)や、ファイル名の変更、コピー、削除を行う「ファイル」、画像の修整機能を呼び出す「修整ボタン」などが並ぶ。目的に応じて使いこなそう。
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| 図2 デジカメから取り込んだ画像をダブルクリックすると、Windowsフォトギャラリーが起動し、ウインドウに合わせた縮尺で写真を表示する。画面上部のツールバーには、整理画面に移動する「ギャラリーに戻る」や、画像の修整を行う「修整」などが並ぶ |
初めに新しく加わった画像の修整機能を見ていこう。Windowsフォトギャラリーの修整機能には、「自動調整」「露出の調整」「色の調整」「画像のトリミング」「赤目修正」などがある。
なかでも特に注目したいのは「自動調整」機能だ(図3、図4)。画像修整ノウハウを持たないユーザーでも、ボタン一発で写真をきれいに直せる優れもの。自動調整で思い描いたような写真にならないようであれば、手動で画像をいじろう。「露出の調整」では明るさとコントラスト、「色の調整」では色温度、濃淡、鮮やかさを細かく調整できる。
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| 図3 ツールバーの「修整」をクリックすると、右側に修整できる操作内容が並ぶ。今回は「自動調整」機能を試してみる |
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| 図4 「自動調整」ボタンを押すと、画像の明るさや色合いを自動調整してくれる。例の場合、全体的に暗かった花の写真が明るく鮮やかに補正された。自動調整結果に納得いかなければ、図3の画面で「露出の調整」や「色の調整」機能を使って手動で変更しよう |
「画像のトリミング」は、縦横比を固定して切り抜くことができるなど、痒いところにも手が届いている(図5)。縦横比を「4×3」に設定すれば、デジカメ画像の一部分を切り抜いて(拡大して)保存するのも簡単。Windowsフォトギャラリーがあれば、ちょっとした画像修整なら起動の遅いフォトレタッチソフトを使わなくても済むかもしれない。
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| 図5 「画像のトリミング」をクリックすると、写真の中から任意の部分を切り出すことができる。縦横比を設定し、範囲を指定して「適用」をクリックする。「ファイル」から「コピーの作成」を選ぶと、トリミングした画像を新規画像として保存できる |
次は写真の整理機能だ。ツールバーには「ギャラリーに戻る」というボタンがあり、このボタンをクリックすると、複数の画像をサムネイル(縮小画像)表示する整理機能が利用できる。
サムネイル表示で面白いのは、単にフォルダー内の画像を縮小表示するだけではなく、さまざまな条件で表示する写真を絞り込めることにある。撮影日や自分で付けた評価(ランキング)、タグといった要素で必要な画像だけをピックアップして表示できる(図6)。
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| 図6 Windowsフォトギャラリーの画像整理画面。撮影日や評価、タグといった要素で画像を分類して表示できる |
評価を軸にすれば気に入った画像だけを表示できるし、タグを活用すれば内容別の表示さえ可能になる。もっとも、そうした便利さを享受するためには、あらかじめ評価やタグを付加しておく必要がある。タグの付け方や絞り込みの方法は、連載第7回の「写真も楽に検索できる?」で記載したので、そちらを見てほしい。1枚の写真に対して、複数のタグを加えることも可能なので、柔軟な絞り込み表示が可能だ。
さらに「Windowsフォトギャラリー」は、画像の共有まで考慮している。画像を簡単にだれかと共有する方法として、写真に添付してメールする、画像をDVDに記録して渡す、オンライン印刷サービスを利用してプリント写真を相手に渡す、の3つを用意している。
写真をメールに添付する場合、障壁となるのは、ファイルサイズである。最新のデジカメは非常に画素数が大きいので、ファイルサイズも写真1枚で数MBにもなる。だが「Windowsフォトギャラリー」の電子メール機能を使えば、ワンタッチで画像サイズを小さくできるため、添付ファイルが大きすぎて相手に届かないといった事故を防ぐことができる(図7)。
元の画像サイズのままで相手に手渡したい場合は、写真を選択して直接CD-RやDVD-Rに書き込めばいい(図8)。これも「Windowsフォトギャラリー」なら簡単だ。
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| 図7 画像を選択し、ツールバーの「電子メール」をクリックすると、添付ウインドウが表示される。ここで「大」「中」「小」「最小」のいずれかのサイズを選ぶ。「添付」をクリックすると、画像がリサイズされ、電子メールソフトが起動し、新規メールに添付する |
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| 図8 画像を選択し、ツールバーの「書き込み」から「データディスク」を選択すると、CDやDVDなどのメディアの挿入を促される。メディアをセットすると、自動的に書き込みが始まる |
「Windowsギャラリー」をOSに付属している簡素なアプリケーションと侮ってはいけない。充実した整理機能を中心に、なかなか使えるソフトに仕上がっている。次回は今回触れなかったオンライン印刷サービスについて、実際に注文してみた感想を含めて紹介しよう。
【深川岳志(ふかがわ たけし)】
1960年、兵庫県生まれ。学生時代はSF大会の運営にうつつを抜かし、卒業してから茫然とした。上京して、「最新ワープロ大百科」を編集していた(株)プロファイルに入社。日本語ワープロの取材を重ねるが、時代は変化してパソコンが主流となる。フリーランスになって、ビレッジセンター出版局から「プログラマの秘密」「プログラマの憂鬱」などのインタビュー集を出版。「日経クリック」誌にNIFTY Serveに関する連載を持ち、以後、パソコン誌を中心に寄稿を続けている。得意技は「失敗談」。私が触るとたいていのパソコンが壊れたり、不可思議な現象を見せる。ちなみに現在は、と書き出すとなかなか話が終わらないので、私の悲惨な現状はコラムや誌面でお読みください。
趣味は読書とか観劇とかテレビドラマとか、エンターテインメント一般ですが、毒性の強いものが好き。いま放映中の番組では「リトルブリテン」(英国BBCのコメディ)が抜群です。
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