Vistaの検索機能はすごい。ドキュメントならその内容から、画像であってもタイトルやタグから、目的のファイルを絞り込んでいける。なんでも検索で取り出せるなら、今まで「整理ボックス」の役割を果たしていたフォルダーはもう必要ないのではないか?
そんなことを考えていたところ、「ユーザー」フォルダーの中にちょっと変わったフォルダーを見つけた。その名も「検索」フォルダー。
検索のためのフォルダーとは面妖な。検索した結果を入れておくフォルダーなのだろうか。開いてみると、6つのサブフォルダーが表示された(図1)。
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| 図1 スタートメニューから「ユーザー」フォルダー(ログインしているユーザー名)を開くと、そこには「検索」の文字が。Vistaで新設されたフォルダーだ。開いてみると見慣れぬ6つのサブフォルダーがあった |
「共有にしたファイル」
「最近の電子メール」
「最近の変更」
「最近使ったファイル」
「最近使った写真とビデオ」
「最近聴いた音楽」
これは検索した結果を保存してくれているフォルダーなのだろうか…。とりあえず「最近の変更」をクリック。そこで「あっ」と絶句した(図2)。
サブフォルダーの名称は、検索した結果ではなかった。検索の条件だったのだ。最近変更したファイルを自動検索して一覧表示してくれているのである。
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| 図2 デフォルトで用意されたサブフォルダーのうち「最近の変更」を開いてみた。最近作ったファイルと、更新したファイルが時系列で表示されている。パソコンで何か作業を行う時の起点となりそうだ |
筆者は原稿を書くのを仕事にしているため、特定のファイルを集中的に何度も更新する。「最近の変更」の表示結果には、画像も含めて必要とするファイルのほとんどがそこにあるのだった。これは便利だ。
ある、といっても物理的に存在しているのでなく、正確にはそのファイルへのリンクが表示されているだけだ。だがバーチャルなフォルダーとはいえ、表示されたファイルをダブルクリックすると、そのファイルが開くので、ユーザーからすれば、使い勝手は普通のフォルダーと変わらない。
最初から用意されている「最近の変更」「最近の電子メール」などは十分便利な条件だが、自分で作った検索条件を登録してさらに便利に使い倒したい。
例えば、筆者は複数のパソコンを使って仕事をしていることもあり、重要なファイルは必ず自分宛にメールすることにしている。いわばメールソフトを使ったバックアップである。このバックアップ目的のメールだけを取り出す検索フォルダが作れないだろうか?ようは自分宛に送った添付ファイル付きのメールをささっと確認したいのだ。
結論から先に言えば、いとも簡単にできた(図3〜図5)。
まず、検索対象に「電子メール」を指定する。次に「作成者」に自分の名前を入れる。これで自分宛に送ったメールだけを選別できる。ここからさらに添付ファイル付きのメールだけを絞り込む。筆者の仕事環境では、添付ファイル付きのメールはほぼどれも50KBを超える容量を持っているので、「サイズ」の項目に「50」と入力し、「が次よりも多い」を選択した。
検索条件をまとめると、「自分宛のメールで50KB以上のサイズをもつもの」という設定をした。「検索ボタン」をクリックすると、見事に条件に合ったメールの一覧を表示することができた。
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| 図3 「ユーザー」フォルダーを開き、「ツール」バーの「整理」ボタンから[レイアウト]―[検索ペイン]とたどる。そして画面右上にある「高度な検索」の横にある矢印をクリックして、高度な検索の設定画面を表示する |
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| 図4 「電子メール」「送信者は深川岳志」「サイズは50KBより大きい」といった、自分が検索したい条件を設定して、「検索」ボタンをクリックする。すると検索結果が下に表示される |
ここでツールバーをよく見てみよう。「検索条件を保存」というボタンがある。このボタンで先ほど指定した検索条件を「検索」フォルダーに登録できる。
ボタンをクリックすると「サイズ50KB 作成者(深川岳志).search-ms」という名前が付いている。このまま保存してもいいし、「重要ファイル」という名前をつけて保存してもいいだろう。
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| 図5 図4画面の中段に表示されているツールバーの「検索条件を保存」をクリックして、条件に名前を付けて保存する。こうすることで、設定した検索条件を「検索」フォルダー内に登録することができる。以後は、いちいち高度な検索で設定を指定することなく、「重要なファイル」フォルダーを開くだけで、目的のファイルに簡単にアクセスできるようになる |
今後は「検索」フォルダの「重要ファイル」を開けば、つねに最新の状態で自分宛の添付ファイル付きメールを一覧できる。
複数の人数で同じプロジェクトにかかわっている場合は件名に統一のプロジェクト名を入れるなどの工夫で、同じことができる。写真については前回で触れたようにタグをつけることで、同じタグをつけた画像をあたかも同一フォルダ内にあるかのように扱える。
これまで整理といえば、いかにうまくサブフォルダを作り、ファイルを保存するかにかかっていた。Vistaでは、その概念が大きく変わりそうである。
どうすればあとから検索できるか、ということを考えて情報を作る。検索用のキーワード(ファイル名でもタグでもタイトルでも)さえうまく作っておけば、異なる種類のファイルであろうと他人の作ったファイルであろうと、簡単に「検索」フォルダーにまとめて表示することができる。
その場しのぎでフォルダーを作って、大量の遭難ファイルを出してきた筆者などにはとてもありがたい機能だ(実を言うと、自分宛に重要なファイルを送信する癖のルーツはここにある)。
【深川岳志(ふかがわ たけし)】
1960年、兵庫県生まれ。学生時代はSF大会の運営にうつつを抜かし、卒業してから茫然とした。上京して、「最新ワープロ大百科」を編集していた(株)プロファイルに入社。日本語ワープロの取材を重ねるが、時代は変化してパソコンが主流となる。フリーランスになって、ビレッジセンター出版局から「プログラマの秘密」「プログラマの憂鬱」などのインタビュー集を出版。「日経クリック」誌にNIFTY Serveに関する連載を持ち、以後、パソコン誌を中心に寄稿を続けている。得意技は「失敗談」。私が触るとたいていのパソコンが壊れたり、不可思議な現象を見せる。ちなみに現在は、と書き出すとなかなか話が終わらないので、私の悲惨な現状はコラムや誌面でお読みください。
趣味は読書とか観劇とかテレビドラマとか、エンターテインメント一般ですが、毒性の強いものが好き。いま放映中の番組では「リトルブリテン」(英国BBCのコメディ)が抜群です。
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