台湾・台北市で開催中の「COMPUTEX TAIPEI 2007」会場では、ハードディスクと同じサイズのきょう体にフラッシュメモリーを集積した「SSD(solid state disk)」のサンプル品を多く目にする。台湾Apacer Technology(宇瞻科技)、台湾Power Quotient International(PQI:勁永国際)、台湾Transcend Information(創見資訊)をはじめ、メモリー製品を手掛ける複数のメーカーが開発を進めており、既存製品よりさらに高速な製品や容量を128GBまで増やした製品なども見られた。
Apacerは、インタフェースにシリアルATAを用いた2.5インチSSD「SAFD」を2007年末にサンプル出荷する。同社はかねて、ATA接続の2.5インチSSDを量産出荷している。今回のシリアルATA品では、高速駆動を前面に押し出す。COMPUTEX会場ではサンプル品を用いた動作デモを実施し、読み出し速度が平均110MB/秒、書き込み速度が平均50MB/秒に達することをアピールした。「フラッシュメモリーとコントローラーICとのデータ送受信に用いるバスを16チャネル用意し、並列処理することで処理速度の向上を実現した」(説明員)という。1ビット/セルの2値フラッシュメモリー(SLC)を用いた場合、容量は最大64GB。2ビット/セルの多値品(MLC)を搭載した、容量128GBのモデルも用意するとしている。
価格については、「SSDは、ハギワラシスコムなど日本メーカーも取り組んでいるが、まだ高いのが現状。当社は日本メーカーより安い価格帯で提供したい」(説明員)とする。
今後の市場展望については、「現時点では同容量のハードディスクの5倍前後になるだろう。とはいえ、現状のフラッシュの単価下落動向を考慮すれば、2年もすればハードディスクと同程度の価格帯になることも十分考えられる。かつてコンパクトフラッシュ(CF)の世界では、1.1インチハードディスクを用いたマイクロドライブが存在したが、今はフラッシュを用いたメモリーカードに取って代わられている。同様のトレンドが2.5インチのSSDでも起こりうると考えている」(説明員)との見方を示した。
Apacerはこのほか、2.5インチHDDと同サイズのきょう体に2枚のCFメモリーカードを装着し、RAID-0/1として運用可能なアダプターを出品している。
PQIも同様に、2.5インチSSDのサンプル品を展示している。同社製品はすべてSLCを採用しており、現時点でのラインアップは容量64GBまで。「現在のSSDの用途は、ほとんどが業務用コンピューター。この世界では書き換え可能回数が重視されるが、MLC品では書き換え可能回数がまだ十分でなく、顧客の要求水準を満たせないと考えている」(説明員)。
同社は2007年第4四半期をめどに、SLCを用いた容量128GBのSSDをサンプル出荷する予定だ。「韓国サムスン電子が、8GBを1チップに集積した大容量のフラッシュメモリーを出荷開始する予定。これを採用することで、SLCを採用しながら2.5インチで容量128GBを実現できる」(説明員)という。
PQIはこのほか、情報家電やモバイルノートパソコンなどで使われているZIF端子を備えた1.8インチSSDなどを出品している。
Apacer、PQI、Transcendなどのブースでは、業務用コンピューターなどへ簡単に組み込める小型フラッシュメモリーを数多く出展している。ATA端子に接続するタイプは、容量こそ8GB程度と少ないものの、2.5インチや1.8インチのSSDより奥行きを大幅に短くしている。また、超小型のUSBメモリーも用意しており、デスクトップパソコンのマザーボード上のUSB端子に直接接続し、Windows VistaのReadyBoost機能用として使用できる。
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